地元オーナー発信―場所で差が出る時代(名古屋)

賃貸経営トレンド

名古屋|賃貸経営が行われる場所で差が出る時代

杉村八千代オーナー

 3月に発表された公示地価において、愛知県は前年に続き5年連続して上昇基調を維持しています。ただし「単なる上昇」ではなく、前年の「広く強い上昇」から「選別型上昇」への移行が特徴だといえます。

 その理由として、立地のいい場所に人や需要が集中することで生まれる生活利便性の格差があります。鉄道アクセスや子育て環境の良しあし、新規施設の整備、工業都市としての雇用の安定性なども影響するでしょう。 県内でも、トヨタ自動車関連を中心とした産業基盤を持つ刈谷市・安城市などの西三河地域は、雇用の安定から住宅需要が底堅く、長期的にも上昇が期待されています。

 今後は共働き世帯が増加して、通勤や生活の便利さから駅近志向がさらに強くなり、地域格差が拡大していく傾向があると考えます。名古屋市から距離のある周辺地域では、上昇率が鈍化、あるいは横ばい傾向が見られる一方で、名古屋市内では高額なマンションが増加し、資産性の高い都市部への集中が強化されるのではないでしょうか。

 これからは「どこでも上がる時代」ではなく「選ばれる地域だけが伸びる時代」になるようです。今後の賃貸経営においては、場所を選ぶことがさらに重要になっていくことでしょう。
(2026年6月号掲載)

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