沖縄|地元住民の思いを引き継ぐ軍用地への投資
仲田哲善オーナー

沖縄県の不動産市場において、長年「安定資産」として人気を集めてきた軍用地に、ここ1年ほど変化が見られます。これまで上昇を続けてきた売買価格はやや落ち着きを見せ、取引倍率(年間借地料に対する売買価格の倍率)も一部で下落傾向です。嘉手納飛行場では、2025年春ごろまで52~57倍程度で推移していた取引倍率が、現在は46~52倍程度へと調整されつつあります。
背景には、融資金利の上昇や投資環境の変化により、投資家の購入姿勢が慎重になっていること、また長年続いた価格上昇によって購入層が限定され、需要が一巡したことなどがあるでしょう。
軍用地は国が借地料を支払うことから滞納リスクが極めて低く、多くの施設では毎年1%前後の借地料の上昇が見られます。そのため、相続対策や資産保全の観点からも、依然として手堅い投資対象として評価されています。価格調整の局面にある今、将来世代へ引き継ぐ資産として地元の人々が取得を検討しやすい環境が整いつつあると思います。沖縄の軍用地は、歴史の中で多くの先人たちが守り続けてきた土地です。投資収益だけでなく、地域の土地を地域で守るという視点も含め、今こそ軍用地の価値を改めて見直す時期に来たのではないかと思います。
(2026年9月号掲載)






