低層アパートにエレベーターという選択肢 ―パナソニックエレベーター

賃貸経営住宅設備・建材

<<物件の価値を高める>>

賃貸住宅の競争力を長期的に維持する
低層アパート向けエレベーター

パナソニックエレベーター

 低層賃貸住宅市場において、エレベーターの有無が物件の価値を左右する時代になった。これまで設置が難しかった4階建て以下の物件で、パナソニックエレベーターが展開する小規模共同住宅用エレベーター「リベルタージュUi」の導入が進んでいる。3〜4階建ての物件価値を長期的に維持する

 切り札として、賃貸オーナーや設計事務所からの注目が高まっている。

「4階建て以下だから階段で十分」ではない

 建築基準法では、高さ31m(およそ7階建て)を超える建物にエレベーターの設置を義務付けている。一方、義務化されていない31m以下の建物については、オーナーに設置の判断が任されている。

 同社の神木啓太郎取締役は「賃貸住宅においては『低層だから階段で十分だろう』という認識がこれまで一般的だった。4階建て以下の低層賃貸物件におけるエレベーター設置率は、わずか20%程度にとどまっている」と話す。

 しかし、低層賃貸住宅でも、3〜4階建てとなるとエレベーターがないのは、経営的には大きなリスクになる。「入居を検討する際、若い夫婦であっても『これから子どもが生まれた際、ベビーカーや荷物を抱えて3〜4階まで階段を上り下りするのはきつい』『妊娠したときの移動が困難になる』といった理由から、エレベーターのない物件が最初から敬遠されてしまうケースが増えている」(神木取締役)。その結果、空室を埋めるために家主が上層階の家賃を2階以下よりも下げて募集せざるを得なくなるなど、当初の経営シミュレーションを狂わせる事態も起きているという。

 実際にエレベーターの設置を検討していても、集合住宅に設置するエレベーターは、これまで大型の業務用エレベーターが中心だった。業務用エレベーターは導入コストが高く、スペースを占有してしまう。また、毎月のメンテナンスコストも高額になる。何より、低層アパートに多い「木造躯体」には構造上、業務用エレベーターを直接設置することができないという壁があった。

木造にも設置可能 施工はわずか2〜4日

 こうしたオーナーの悩みを解消するために開発されたのが、同社のリベルタージュUiシリーズだ。独自工法により木造躯体のアパートにエレベーターを直接設置できるようにした。鉄塔の設置が不要で、これにより、鉄塔を組む分のスペースや建築費を大幅に軽減できるようになった。

 昇降路スペースを極限まで小さくしながらも、かご内の広さは業務用とほぼ同じサイズをキープ。共用部や住居スペースを広く有効活用できるのが特徴だ。

 また業務用エレベーターの場合、オーバーヘッドといわれる最上階の床から天井までの高さは、一般的に3000mm以上必要だ。そのため、場合によっては、塔屋が必要となる。一方、リベルタージュUiは2400mmで設置することができる。

リベルタージュUiの内観

 納期は、製造発注から約1カ月。現地での施工はわずか2〜4日という短工期を実現している。2〜4階建てに的を絞った設計にすることで、業務用エレベーターに比べて低コストでの導入を可能にした。

 2025年7月、大阪府門真市にオープンしたBtoB向けエレベーター専門ショールーム「Elevator LABO」には、開設以来、ハウスメーカー、設計事務所、販売代理店などが来場し、予約が殺到しているという。このショールームの特徴は、カタログだけではわからない実際の性能を五感で体験できる点にある。

リベルタージュUiの外観

 実物に試乗することで、上昇・下降時の滑らかさや、室内への騒音・振動が抑えられていることを体感することができる。また木造や鉄骨造の建物にどのようにエレベーターやレールを取り付けるのかがわかる、壁の向こう側の仕組みを再現した立体模型も展示されている。施工に対する不安をその場で解消することが可能だ。

 神木取締役は「入居者にとって便利なことはわかっていても、コストの高さや木造であることを理由に、エレベーターの設置を諦めていたオーナーは多い。長期的な事業性の観点からも、このリベルタージュUiを通じてアパートの価値を高め、オーナーの安定した賃貸経営に貢献していきたい」と話す。

ショールームでは実際のエレベーターに試乗することもできる

(2026年9月号掲載)

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