地元オーナーが発信!―増加する投資用物件(広島)

賃貸経営トレンド

広島|福山で増加する投資用の新築物件

豊田裕之オーナー

 福山市の賃貸市場では、2024年に続き、繁忙期が過ぎても空室が埋まらない新築物件がポータルサイト上で目立ちました。

 これらの物件を企画・管理している企業は、大きく二つに分けられます。一つは比較的大きな住宅メーカーです。新築物件の入居が年々決まりにくくなっていますが、多くの物件を市場に投入してきます。

 もう一方は、都市部周辺などにある建売住宅のメーカーです。最終的に投資家へ転売するため、家賃や共益費での工夫はしていますが、家賃が高額であるゆえに入居者募集に苦労している様子が見受けられます。

 建設コストや金利が上昇していることから、利回りを確保するためだと思われますが、どちらの物件にも共通しているのは、高い賃料です。また1Kや1LDKの間取り物件が多く、若者の少ない地方では需要は高くありません。

 転売を目的とする会社のホームページには、資産形成や節税、FIRE(経済的自立と早期リタイア)など投資家の目を引くような宣伝が多く掲載されています。しかし、各地の賃貸市場の現状をインターネットの情報から比較すれば、その実際の動きが分かります。これからも地方の物件の動向を見極めていきたいと思います。

(2025年 7月号掲載)

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