【連載】海外各都市の不動産投資:キプロス:5月号

賃貸経営不動産投資

キプロス共和国の不動産事情

投資盛んなEU最東端国

 地中海の東部で、トルコの南側、レバノン、イスラエルの西側という「ヨーロッパと中東の結節点」ともいうべき要所に、キプロス島があります。島の西から東の端までは200㎞以上あり、地中海では、シチリア島、サルデーニャ島に次ぐ第3位の大きさです。

 キプロス島は、南側はギリシャ系住民を主体とするキプロス共和国、北側はトルコ軍が事実上支配する「北キプロス・トルコ共和国」と称される地域の、二つに分断されています。南側のキプロス共和国はEU加盟国で、通貨にはユーロが採用されており、実質的にヨーロッパの最東端といえます。

 

 キプロス共和国は旧英連邦に属し、英語が広く通じます。またEUの中ではビジネスフレンドリーな低税率国家として知られており、海外からのビジネス投資や不動産投資が盛んで、目覚ましい成功を収めています。

 温暖で気候に恵まれていることから、税率が高く天気が悪い英国から富裕層が移住してくる場所としても有名です。

ゴールデンビザで長期居住可

 キプロス共和国での不動産投資は、ヨーロッパ各国に比べて価格が割安で利回りが高い(5〜6%)のが魅力です。その適地は右表の四大都市に絞られます。

 日本人がキプロス共和国に不動産を持つ利点の一つが「ゴールデンビザ」です。同国内で30万ユーロ以上の不動産を買えば、このビザを申請でき、長期間居住することができます。

 また同国は2026年中のシェンゲン協定加盟を目指しており、これが実現した暁には、ヨーロッパの約30カ国と入国審査なしで行き来できるようになります。短期間であれば実質「ヨーロッパのどこにでも住める」状態になるため、これから人気が高まりそうです。

 ■不動産投資に向く4都市

 ❶ニコシア:キプロス共和国の首都にして最大都市。ビジネスの中心地でオフィスが林立し、ニコシア大学、ヨーロッパ大学があり、教育都市でもある。内陸で不動産価格は比較的割安。

 ❷リマソール:キプロス島南側の海沿いにあるリゾート感満載の国際都市。「地中海のドバイ」と呼ばれ、中高層のホテルや高級コンドミニアムが並ぶ。外国人富裕層も多く、同国の外貨収入を支えている。
  不動産価格、賃料は同国では高い部類に入る。

 ❸パフォス:キプロス島南西側の海沿いにある閑静な住宅都市。落ち着いた家庭的な環境を求める人々に好まれる。富裕層も多い。国際空港があり英国への直通便が多い。
  不動産価格はリマソールとニコシアの中間程度。

 ❹ラルナカ:ニコシアとリマソールの中間にある交通至便な海沿いの街。同国最大の国際空港があることで評価が高まり、近年住宅開発が進んでいる。

 

アジア太平洋大家の会
代表 鈴木 学

[PROFILE] 
海外不動産に精通し、6カ国語を操るアナリスト。国際不動産エージェントの取締役としても多数のセミナーを主催する。自身も6カ国で物件を所有し、投資・経営を行うグローバル家主。
(2026年5月号掲載)

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