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「自分好み賃貸」の完成見学会
入居者の希望に沿った改修で差別化
大阪府を中心に賃貸事業を行う神吉不動産は、所有する賃貸マンションで改修した住戸の完成見学会を3月22日に開催した。見学会には、オーナーや不動産会社、設計士ら約40人が参加。入居予定者の希望に沿ってフルリノベーションを行う「自分好み賃貸」の手法や修繕内容が説明された。
神吉不動産(大阪府豊中市)
神吉優美社長
大阪府豊中市にある1970年建築の「神吉マンション」は、3階建て全72戸の物件。これまで23戸の空室を自分好み賃貸でリーシングし、かつて50%を切っていた入居率が86%に改善した。神吉優美社長が事業を引き継ぐ前は、フルリノべ後の募集でも入居者が決まらなかった。そこで始めたのが自分好み賃貸だ。同手法で改修した住戸は、退去があっても家賃を下げることなく、次の入居者がすぐに決まっているという。
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▲入居者の希望に沿って、キッチンにこだわりフルリノべした住戸
同手法は入居予定者、オーナー、設計士、専属の大工らが集まり、入居予定者が間取りや内装の要望を出しながら改修プランを決めていく。設計の確定後、入居者から設計料10万円を受領。設計料は賃貸借契約時の礼金から差し引く。施工期間として3カ月を確保する。
今回の住戸は約38㎡。3Kをワンルームに変更し、料理好きな入居者の希望で、大きなシンクがある広いカウンターキッチンを新設。入居者が所有する調理家電のサイズに合わせたスペースの確保や、使い勝手を考慮したコンセント配置を実現した。賃料は7万2000円。改修前の賃料は5万円台だった。
神吉社長は「自分好み賃貸は手間がかかるが、入居者が決まっている状況で大がかりなリノベができる点にメリットがあります。工事費を全額家主が負担して入居者の希望に沿ってフルリノベする事例はほかにほとんどないので、差別化できていると思います」と話した。
(2026年6月号掲載)






