地元オーナー発信―市中心部の地価高騰の影響(大阪)

賃貸経営トレンド

大阪|市中心部の地価高騰が影響する賃料の伸び

加藤 薫オーナー

 大阪市の夢洲では2030年の統合型リゾート(IR)開業に向けた建設が本格化し、現場では異例ともいえる数のクレーンが林立する光景が話題を呼んでいます。この巨大プロジェクトを背景に不動産市場は構造的な転換期を迎え、25年3月の公示地価は大阪市中心部への需要集中を鮮明に映し出しました。中心6区の上昇率は住宅地で約7・4%、商業地で約13・6%に達し、大阪市全体の平均を大きく上回る強い伸びが続いています。

 地価高騰は賃貸市場にも波及しており、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」は同年12月、同市内のファミリー向け平均掲載賃料が14万4579円(前年同月比118・9%)と過去最高を更新したと発表しました。

 今後の鍵となるのは、IR関連の国際人材や専門職が希望するハイエンド賃貸です。月額30万〜50万円帯の広めの物件への需要に対し、深刻な供給不足が懸念されています。建築コストの高騰で新築が抑制される中、既存物件のリノベーションや質的向上によるバリューアップは、オーナーにとって極めて高い収益機会となるかもしれません。30年に向け、大阪の賃貸経営はさらなる変化が予測されます。
(2026年6月号掲載)

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