沖縄|観光需要増がもたらす新築テナントへの影響
仲田哲善オーナー

那覇市では、近年の地価上昇と建築費高騰を背景に、新築オフィス・テナントの募集賃料が従来より高めに設定される事例が見られます。同市内で公開されている新築貸事務所の募集事例を見ると、坪単価は1万円台半ばから後半が中心となっており、立地や建物グレードによっては1坪あたり2万円を超えるケースも確認できます。これは従来より高い水準であり、市場環境の変化を感じさせる動きです。
その背景には、観光需要の回復と県内経済の持ち直しがあります。2025年の沖縄県入域観光客数は1075万人余りとなり、過去最高を記録。こうした旺盛な観光需要を背景に、県内ではホテルや商業施設などの大型開発も進んでいる状況です。
一方で、新築ビルとして竣工後、想定賃料ではテナント誘致が進まず、募集条件の見直しを行うケースも見受けられます。住宅に比べ比較的高い利回りが期待されるものの、需給バランスの影響を受けやすい側面があるテナントビル。観光産業を軸に成長する沖縄経済の中で、那覇市の貸事務所・貸しテナント市場は今後も変化していくことが予想されます。立地や将来性に加え、地価や建築費、観光需要の動向を踏まえながら市場を見極めていくことが重要となるでしょう。
(2026年6月号掲載)






