地元オーナー発信―価値を維持する賃貸経営(福岡)

賃貸経営トレンド

福岡|人口減でも価値を維持する賃貸経営

𠮷原勝己オーナー

 総務省が公表した「令和7年国勢調査」の速報値では、福岡県の人口は508万1879人。前回の調査から約5万3000人減り、1965年以来60年ぶりに「人口減少県」となりました。福岡市では約5万2000人増えて166万人台を超え、政令指定都市では増加率トップの一方で、北九州市は約3万5000人減、久留米市では30万人を割り込んでいます。県内に60ある市町村のうち減少は49市町村で、人口減少が多くの地域で進んでいる構図が鮮明となりました。

 一方で県の世帯数は、前回の調査から3・35%増の240万1053世帯。少子化や1人暮らしの増加で、1世帯あたりの人数は減少し、世帯規模は縮小しています。

 福岡市の好調が県全体の将来を保証するわけでもなく、賃貸物件という商材を移動できない不動産オーナーとしては「人口が減るエリアでも価値を維持する仕組み」を考え出さなければなりません。そして、自分の物件への対策だけではもはや足りないのです。

 人口減少には終わりがないとしたら、既存ストックを磨き直し、地域と暮らしの関係を編み直す。家賃や広告の前に、地域での仕事・学び・居場所など「人と人のつながりを生み出す賃貸」へと発想を転換すべき時期に来たのではないでしょうか。

(2026年9月号掲載)

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