<<【連載】眠っているお宝 目の付けどころ:vol.16>>
レコード・カセットテープ
CDやストリーミングの普及に伴って絶滅の危機にひんしていたアナログレコードやカセットテープが、リバイバルブームを迎えている。どちらも2015年ごろから徐々に人気が回復し、レコードの売り上げも高水準。専門に扱う店も増えた。
東京コレクターズは16年に創業した、レコードやカセットテープ、レトログッズの専門店。アイドル歌謡やシティーポップの品ぞろえが豊富であることが強みだ。
人気のジャンルはロックやジャズ全般、シティーポップ。またマイナーな存在で、後から評価された1980年代のアイドルのものにも高値が付く傾向があるという。
- ▲海外人気も高いアーティストのLPレコードやカセットテープ。イングランド出身のロック・バンド「PINK FLOYD」のカセットテープ(右写真手前)は日本製のほうが音質が良く、本国より高値が付いている
「例えば佐東由梨の『ロンリー・ガール』は一時7万円から8万円で販売されていました。松原みきの『真夜中のドア~ stay with me 』はインドネシアの歌手、Rainychにカバーされたのをきっかけに海外で再評価され、爆発的なヒットとなりました」と同社の安達啓太代表は語る。
海外需要のあるものが高値に
ブームといっても、査定で値が付くものは限られている。ポイントは海外で需要があることだ。
例えば音楽グループ「YELLOW MAGIC ORCHESTRA」は1970~80年代の先鋭的な電子音楽が再評価されており、メンバーである細野晴臣のLPレコードの中には、東京コレクターズで2万円超で販売されているものもある。高中正義も「スポティファイ」や「ユーチューブ」の影響により海外で人気が再燃中。またロックバンド「THE BLUE HEARTS」のカセットテープも人気が高い。
ストリーミングによって手軽に音楽が聴ける時代、なぜレコードやカセットテープの人気が高まっているのだろうか。
「どちらも所有する喜びがあります。特にLPレコードはジャケットのサイズが大きく、イラストや写真、デザインなども楽しめます。またアーティストの哲学や音楽の世界観を表現しているので、コレクション的価値があるのです」(安達代表)
家に眠っているレコードやカセットテープの中に、思わぬ掘り出し物があるかもしれない。査定額は前述の海外需要のほか、希少性や保管状態、歌詞カードといった付属品の有無、レコードやテープの音質などによって変わる可能性があるので、手放す際は専門家のいる複数の買い取り店で査定依頼をしてみよう。
東京コレクターズ 亀戸店(東京都江東区)
安達啓太代表

広島県出身。地元クラブでDJやクラブイベントの運営をしていた。32歳で上京してリユース業界に入り、東京コレクターズを創業した。
■店舗情報

2016年創業。レコードやカセットテープ、雑誌など、音楽関連のレトロアイテムを中心に買い取り・販売している。
(2026年6月号掲載)








