<<トランクルーム企業に迫る>>
コンテナ型トランクルーム 全国に550店舗展開
市場が拡大し、土地・テナント活用としても注目を集めているのがトランクルームだ。ランドピアは20年以上前からトランクルームを手がけ、「Space Plus」というブランドで全国に550店舗展開する。
ランドピア(東京都中央区)
小佐野宇志取締役
トランクルームには、屋内型と屋外型があるが、ランドピアが主に手がけるのは、コンテナを利用した屋外型のトランクルームだ。同社は地主から土地を借りる方式で03年からトランクルーム事業をスタート。当初は直営のみだったが、現在フランチャイズチェーン(FC)で店舗数を増やし、約550店舗中約400店舗がFC加盟店だ。FC加盟店の中には、地主が土地活用として経営するケースが多く、主な参入層の一つとなっている。同社は今後地主向けに拡大していく予定だという。

屋外型のコンテナトランクルームを建築し運営するメリットは、二つ。賃貸住宅と比較して少額投資で建築できることと、変形地でも効率よく敷地を活用できることだ。
まず投資費用について同社では、1現場敷地150坪の場合、1500万円前後の投資で始めることが可能なケースが多い。
次に地形。同社のコンテナトランクルームは、サイズが20フィート(約6m)の建築用コンテナを標準としているため、変形地でも配置の融通が利く。また同社では、2階建てユニットタイプのコンテナトランクルームも提供。2階建てにすることで、収納面積を増やすことができ、敷地面積に対するパフォーマンスも高くなる。その結果、月極駐車場からトランクルームに変更したケースでは導入前より収入が2~3倍になっている事例もあるという。「Space Plusなら、狭小地、旗ざお地、路地状敷地など活用しにくい土地を収益化できます」と同社の小佐野宇志取締役は話す。
ランドピアでは、トランクルームを探す人と提供する事業者をつなぐウェブサイト「トランクルームのSpace Plus」を運営しているため、オーナーは集客に関して何もしなくていい。「トランクルームはオープンしても満室になるまで時間がかかります。しかし、周知が進めば高い稼働率を維持する傾向が見られます。満室稼働時は高い利回りも見込め、稼働率が100%に至らない場合でも安定した収益性を確保しているケースが多く見られます」(小佐野取締役)
例えば、千葉県市川市にあるトランクルームは、もともと駐車場だった土地で同事業を開始して成功している。トランクルームに変えたきっかけは、周辺に月極め駐車場が多いため、空きが目立ち始めたことだった。まずは試しに駐車場敷地の半分ほどの約120坪をトランクルームスペースに変え、残り半分を駐車場のままにして運営。オープン1年後にトランクルームの収益性の高さを感じたオーナーは、残りの半分の敷地にもトランクルームをつくった。満室時には高い賃料収入が見込め、現在もほぼ満室に近い稼働状況を維持し、安定した収益を実現している。
- ▲駐車場に設置した事例
- ▲工場跡地に設置した事例
埼玉県草加市のトランクルームは、工場跡地に建築した。もともと貸していた土地で、解約により更地として返還されたという。オーナーはいったん月極駐車場として利用していたが、収益性が低かったため、初期投資を抑えられるトランクルームで活用することにした。敷地全体を使わずに、都市計画法に基づく開発許可が不要な500㎡以内の規模で事業をスタート。オープンから短期間で順調に稼働が進み、早期に収益化した成功事例だという。
「満室時で月額賃料48万円が見込めるため、初期投資も比較的短期間での回収が期待できます」(小佐野取締役)
収益性が高いことからオーナーは残っている敷地に増設を検討している。
同社では、建物内のテナントを室内トランクルームとして転用するケースも増えているという。例えば、東京都荒川区のアパートでは、もともと1階を事務所として貸していたが解約となった。次のテナント契約を獲得するのは難しいと考えたオーナーは、テナントのスペースをトランクルームに転換した。その結果、多くの区画が稼働し、安定した月間収入を確保している。
そのほか、工場や店舗、銀行の建物を活用した事例もあるという。

▲アパートの一画をトランクルームにした事例
管理業務については、同社に委託することができる。利用希望者からのホームページ、電話、メールでの問い合わせ受け付けから、家賃債務保証会社を通した契約、鍵の管理、入金管理までを担い、手数料を差し引いた売り上げをオーナーに支払う仕組みとなっている。オーナーはほとんど手間がかからず、遠隔地にある土地でも運営が可能だ。
今後は出店を増やしていくために、オーナー向けのウェブぺージを新しく制作。「ユーチューブ」も活用してトランクルームの現場で建築ポイントを紹介するなど、オーナー募集を強化している。「日本のトランクルームの市場は米国に比べると成長の余地があります。これまで以上にトランクルームの拡大に注力します」(小佐野取締役)
- ▲ショート動画でもわかりやすく解説
- ▲オーナー開拓強化策としてユーチューブ動画も配信
(2026年5月号掲載)




