コインパーキング、EV充電サービスで差別化 ―極東開発工業

土地活用パーキング

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極東開発工業
コインパーキング、EV充電サービスで差別化

 特装車メーカーの極東開発工業が手がける駐車場事業が好調だ。立体駐車場メーカーとしての知見を生かしたEV(電気自動車)充電サービス「Charge-mo(チャージモ)®」を展開。コインパーキングの差別化を図りながら、全国での展開を進めている。

極東開発工業
吉田豊 執行役員パーキング事業部長


 同社は、コインパーキング「P.ZONE(ピーゾーン)」を展開する。展開エリアは東京、大阪、名古屋などの都市圏を中心に、2025年12月末時点で全国に750カ所、1万2500車室に及ぶ。

 同社の吉田豊執行役員は「当社の駐車場事業は大きく三つに分けられます。一つ目は遊休地の活用として、オーナーからの依頼を受けて管理業務を行う月極駐車場。二つ目は、ショッピングセンターなどの駐車場に精算機を設置し、管理・運営を行う商業施設の駐車場。そして三つ目がコインパーキングです。当社の駐車場事業のうち、コインパーキングは売上高の8~9割を占める主力事業となっています」と話す。

 P.ZONEの強みは、オーナーの負担を最小限に抑え、安定した収入を保証するビジネスモデルにある。P.ZONEでは、土地オーナーや不動産会社から同社が土地を借り上げ、駐車場の運営・管理をすべて行う「一括借り上げ方式」を採用している。駐車場の売り上げによって変動することなく、毎月一定の賃料がオーナーに支払われる。

 これにより、万が一、駐車場の売り上げが賃料を下回ったとしても、オーナーの収入は安定して保証される。この安定性は、遊休地の有効活用や、更地にしておくことによる固定資産税などの税金負担を避けたいオーナーにとって大きな魅力となっている。

 また、駐車場経営に踏み出す際の初期費用負担がほぼないことも特長だ。駐車場の運営形態については、同社が地域特性や立地条件、土地の形状・広さ、周辺需要などを分析し、カメラ式やロックレス式など、複数の形態から最適なプランを提案。運営形態を問わず、精算機やカメラ、車止め、看板といった設備設置費用は極東開発工業が負担する。オーナーが負担するのは、アスファルト舗装などの土地の整備費用のみだ。

Charge-moが設置された同社のコインパーキング


 機械の故障や利用者とのトラブルが発生した際には、全国の提携駆け付け事業者が24時間365日迅速に対応する。このサポート体制により、全国どこでも安心して駐車場経営が可能となっている。

 競合するコインパーキング事業者との差別化のため、同社が取り組んでいるのが、23年10月に提供を開始したEV充電管理サービスCharge-mo(チャージモ)だ。EV充電器の設置工事からシステムの運用、日々の状態監視まで、EV充電に関わるサービスを一貫して提供する。

 「現在、コインパーキング市場は競争が激化しており、単に土地を借りて駐車場を運営するだけでは差別化が難しい状況にあります。増加しつつあるEV充電の需要に対応することで、単なる駐車スペースから、付加価値の高いインフラサービスへと進化させることができます」(吉田執行役員)

 利用方法はシンプルで、充電器のQRコードを読み取り、ウェブページ上で利用者情報とクレジットカード情報を登録するだけだ。その後、充電時間などを入力し、そのまま決済まで行うことができる。

 充電器には、EV充電器メーカーのジゴワッツが開発した普通充電器(3〜8kW)を使用。予約・課金には、極東開発工業が独自に開発した「チャージモ・ウェブアプリ」を使用している。これらを設置する費用は原則、極東開発工業が負担するため、オーナーには追加の設備投資費用は発生しない。

予約・課金に利用するウェブアプリの画面イメージ


 「このEV充電管理サービスは、駐車場を新設する時だけでなく、既存の駐車場への追加も可能です。利用者の利便性が高いサービスを追求しながら、社会インフラとして全国展開を進めていきたいです」(吉田執行役員)

(2026年5月号掲載)

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