空き家を宿泊施設にリノベ ―横山保全

土地活用その他建物

<<不動産×宿泊事業の可能性>>

築古 物件再生

空き家を宿泊施設にリノベ
家主は初期投資0円で収益化

横山保全(東京都新宿区)
横山忠功社長

 不動産賃貸事業や空き家をリノベーションし収益化する事業を展開する横山保全(東京都新宿区)は、宿泊施設への再生事業「ココミンカ」も展開している。

「ココミンカ」のウェブサイト

 同事業は2022年にスタートし、これまで空き家31棟を民泊・旅館へ再生してきた。そのうち15棟を同社が借り上げて運営している。借り上げる空き家は築80年の築古や共有持ち分、借地権付きなど。広さは40㎡程度から受け入れる。エリアは東京23区内、最寄り駅から徒歩7分以内を重視する。

 同事業の最大の特徴は、オーナーが所有物件を宿泊施設にする際にかかる初期投資が0円ということだ。同社が建物を借り上げて同社の資金でリノベする。空き家の借り上げ期間は10〜15年で、借り上げ期間中は固定賃料としている。

 同社ではリノベを内製化し、各物件のコンセプトに合わせて内装を施工。コンセプトづくりから行政への許認可申請、交渉までを社内で完結させる体制を構築。運営・管理についても、トラブル防止のため外部委託ではなく自主管理を行っている。こうしたワンストップ体制により、収益の最大化を図る。

 稼働率は80%以上を維持。時期によっては90%を超える高稼働になるという。

 集客は「ブッキングドットコム」を軸に行い、ファミリー層向けには「エアビーアンドビー」を活用する。宿泊者はほぼ外国人観光客で、特にオーストラリアやヨーロッパからの宿泊者が多いという。

 同社の横山忠功社長は「空き家を宿泊施設に再生することで資産価値も上がります。将来的に売却を考えているオーナーにとってもメリットは大きいです」と話す。

 同社では年内に5件の新規オープンを計画しており、空き家活用だけでなく新築物件開発にも着手する。これまで蓄積したノウハウを生かし、コンサルティング事業についても注力していく。

もともとは築60年の木造2階建てだった「和氣会々 曳舟」。細かく区切られていた間取りを、1階にダイニングや水回り、2階はすべて寝室に変更。空間のアクセントとして和柄の障子インテリアを取り入れるなど、ゆったりできる造りとした。

繁華街にも近いという立地からホテルのような機能性と快適性を重視した「ふうろう Furo」では、不要な間仕切り壁を撤去して空間を再構成。全居室に漆喰を塗布するなど自然素材を活用。バスルームにも漆喰を使い「和モダン」を意識している。

(2026年9月号掲載)

この記事の続きを閲覧するには
会員登録が必要です

無料会員登録をする

ログインはこちらから

一覧に戻る

購読料金プランについて

アクセスランキング

≫ 一覧はこちら