数字で見る賃貸仲介:8月号掲載

賃貸経営統計データ

第15回 インターネット無料は家賃上乗せに有効

全国賃貸住宅新聞が毎年発表している「入居者に人気の設備ランキング」。2023年9月5~19日に全国の不動産会社を対象にアンケート調査を行い、512社から回答を得た。6月号に続き、その元データから、物件の付加価値を高める設備について見てみる。

強い「インターネット無料」

 23年の「付加価値アップ設備」ランキングで単身者向け、ファミリー向けともに1位は、「インターネット無料」。単身者向けで9年連続、ファミリー向けでは8年連続での1位となっている。入居者が、自身でネットを契約する場合の費用と比較しやすく、家賃アップへの納得感が高いと考えられる。

 また単身者向けでは、21年から3年連続で「高速インターネット」がランクイン。新型コロナウイルス禍以降、通信環境の充実を求める傾向が続いている。

 ネット関連とともに、防犯対策のニーズを満たす設備も人気だ。「エントランスのオートロック」が、単身者向けで22年から2年連続、ファミリー向けでは22年の3位から順位を一つ上げ、23年の2位となった。

浴室の設備充実で価値上昇

 浴室まわりの設備のニーズも高い。単身者向けでは、「浴室換気乾燥機」が21年から3年連続で5位となった。天気だけでなく、多様なライフスタイルにも対応できる浴室換気乾燥機は、今後も付加価値アップにつながる設備となりそうだ。

 なお、ファミリー向けでは順位に変動はあるものの、「追いだき機能」が14年から連続して5位以内にランクインしている。

 このほか「賃貸仲介・入居者動向データブック2024」では、人気設備ランキングの10年間の推移や地域別の結果も掲載。さらに、賃貸仲介件数ランキングや仲介手数料、繁忙期の集客・成約データといったオリジナルデータを紹介している。

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(2024年8月号掲載)

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