広島|ホテルと賃貸の一体開発が本格化する可能性
豊田裕之オーナー

アパグループがJR岡山駅で進めているホテルと賃貸マンションの一体開発は、全国でも例の少ない事業です。14階建て600室のホテルと、13階建て112戸の賃貸マンションが並び立ち、住人はホテルの大浴場やフィットネスなどの共用部を日常的に使えるようになる予定。その一方でJR広島駅周辺では、今後同グループにより約1200室が投入される計画が進んでいますが、ホテル単独の案件で確定しています。
なぜ広島では一体型にならなかったのでしょうか。理由は用地規模にあります。一体開発を成立させるためには、ホテル約600室およびマンション100戸超を1筆で抱える3000㎡規模の用地が必要です。広島市中心部にこの規模の更地は希少で、再開発を待たなければ対応できないのが実情です。
しかし見方を変えれば、紙屋町・八丁堀の街区再編やサッカースタジアム「エディオンピースウイング広島」周辺の整理、JR広島駅北口の再開発など、今後の案件のいずれかでアパグループが一体型として参画する余地があるということでしょう。岡山で賃貸型のノウハウを蓄積して機が熟した時、「賃貸住宅とホテルの境目を溶かす」モデルが強大なライバルとして広島に出現するかもしれません。
(2026年8月号掲載)






