福岡|新旧つなげてまちの価値を創造する再開発
𠮷原勝己オーナー

福岡市東区の九州大学箱崎キャンパス跡地の再開発がとうとう動き始めました。3月に住友商事を代表企業とする8社による企業グループが土地利用事業者に正式決定し、2028年度の「第一期まちびらき」を目指して整備が進められています。
この計画で注目したいのは、住宅・商業・教育・医療・研究・交流機能を重ね合わせた、新たな都市の実験場として構想されている点です。イノベーション拠点や食の交流施設、ライフサイエンス施設、商業施設、インターナショナルスクール、総合病院、分譲・賃貸住宅などが予定されています。さらに緑化率40%、総樹木本数1万本以上という環境への配慮も盛り込まれているのです。不動産経営の視点で見ると、これからのまちの価値は、このような機能の融合によって評価される時代に入ったことを示しているように感じられます。
その一方で、箱崎には日本3大八幡宮に数えられる筥崎宮があり、また昔からの商店街、学生街としての記憶があります。大切なのは、新しいまちと既存のまちがつながることでしょう。これは福岡の未来を象徴する大きなプロジェクトであると同時に、私たちにとってもこれからの賃貸経営やまちとの関係を考える重要な教材になりそうです。
(2026年8月号掲載)






