【連載】海外各都市の不動産投資:フィジー:10月号

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フィジーの不動産事情

南太平洋に浮かぶ小さな楽園

 フィジーは、南太平洋の島しょ国の中では人口や経済規模が大きく、中心的な国です。約330島から成り、その合計面積は米国ハワイ州より少し大きい程度です。主島であるビティレブ島に首都スバをはじめとした都市が集まっています。

 

 ビティレブ島のナンディ国際空港は、南太平洋のハブ空港として機能しています。オーストラリアやニュージーランドからトンガ、サモアなどに行く際は、ナンディ経由便になることが多いです。なお成田空港からのナンディ直行便が週2回あり、約9時間で行くことができます。時差は3時間で、日本から比較的行きやすい南国の楽園です。

 フィジーの主要産業は観光です。ヒルトン、マリオット、シェラトンなどの世界的リゾートホテルブランドや地元企業が経営する大小さまざまなリゾートが、ビティレブ島やバヌアレブ島、そのほかの離島に多数点在しています。海外旅行客は主にオーストラリアとニュージーランドからで、年間延べ100万人。シンガポール、香港とも直行便があり、アジア系の来訪客もあります。

ブランド住戸は利回り5%超

▲ビティレブ島北西部で開発中のヴィラのイメージ

 フィジー不動産の特徴は、借地が大部分を占めることです。先祖代々住んできたフィジー人のコミュニティーから土地を借りて、地代を払ってリゾート開発をするのが一般的となっています。借地期間は通常99年です。もともとフィジー人が住んでいなかった地域を開発した土地付き物件もありますが、全体の1割程度にとどまります。

 フィジーの不動産価格は観光事業との連動性が強いです。コロナ明けから現在まで、堅調な観光事業を背景に、都市部の不動産価格は年率4~5%のペースで上昇しています。ナンディ国際空港から車で20分の人工島・デナラウは、フィジー不動産市場のベンチマークとされますが、価格は過去5年で20~25%上昇しています。2025年には、プライベート桟橋付き4ベッドルームヴィラが1億4000万~4億6000万円(200万~660万フィジードル)で取引されていました。

 そして今、一番ホットな場所はスバに近いパシフィックハーバーです。ビーチフロントヴィラは7000万~2億1000万円(100万~300万フィジードル)と、デナラウの半値以下で同等品質のリゾート物件が買えるため、投資家に注目されています。価格上昇率は年間7~9%です。ウェスティン、ソフィテル、ヒルトンなどの国際ホテルブランドが運営する住戸は、賃貸利回り5~7%で流通しています。


アジア太平洋大家の会

代表 鈴木 学

[PROFILE] 
海外不動産に精通し、6カ国語を操るアナリスト。国際不動産エージェントの取締役としても多数のセミナーを主催する。自身も6カ国で物件を所有し、投資・経営を行うグローバル家主。

(2026年9月号掲載)

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