短期出店スペースのプラットフォームで商店街を活性化
COUNTERWORKS
短期出店やポップアップストアのためのスペースマッチングプラットフォーム「SHOPCOUNTER(ショップカウンター)」を展開するCOUNTERWORKS(カウンターワークス:東京都港区)は、同プラットフォームを活用して商店街の活性化に取り組む。
問い合わせから決済まで完結
SHOPCOUNTERは、空きスペースを貸したいオーナーと、短期出店をしたいテナントを結ぶマッチングプラットフォームだ。
物件のオーナーは商業施設の一画や路面店舗などの商業用につくられた場所から、駅の改札前やスーパーの駐車場の脇までさまざまなスペースを掲載することができる。
一方スペースを利用したい個人やテナントは、用途やエリア、1日あたりの利用金額からスペースを検索することが可能だ。付帯設備やスペースの特徴など、出店を検討するにあたって必要な情報が掲載されている。気に入ったスペースを見つけた際はオーナーとプラットフォーム上でやりとりをし、利用期間や利用条件などのすり合わせを行う。さらに予約から決済まで同プラットフォーム上で完結させることができる。
来客数が1.7倍に
同社は、こうした短期出店を活用したイベントをプロデュースすることで商店街の活性化にも取り組む。東京都目黒区にある「自由が丘ひかり街」は、ファッションや総菜などを取り扱う店舗が立ち並ぶ商店街だ。新型コロナウイルスの感染拡大以降、空いたテナント区画が埋まらないことが増え、46店舗中10店舗が空き区画になることもあったという。
そこで2022年にSHOPCOUNTERを導入。短期出店をしたい店舗を募集したところ、これまで接点のなかった飲食関係のイベントなどに利用され、約1年で数百万円の賃料を得た。その後、レトロな商店街と短期出店の相性の良さを感じたCOUNTERWORKSと自由が丘ひかり街は共同でイベントを企画。24年5月にCOUNTER WORKSがプロデュースした、カフェとスイーツをテーマに短期出店テナントを誘致したイベントでは、通常時の1・7倍の来客数を記録した。それまで少なかった若年層が訪れるようになり、商店街の活性化につながったという。
15年の事業スタート以来、24年10月末までのSHOPCOUNTERの累計取り扱いスペースは2万5000件だ。今後は取り扱うスペース数を拡大し、短期出店を活用したさまざまなイベントや取り組みを増やしていく考え。三瓶直樹社長は「短期出店を選択肢に入れることで、オーナーにとって空きスペースの活用の幅が広がる。現在は登録されているスペースの4割が関東地方にあるが、全国に広げていきたい」と話す。
(2024年12月号掲載)
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