名古屋|ベッドタウンとしての役割を捉え直す時期
杉村八千代オーナー

高度経済成長期に名古屋圏の人口増加を支える住宅都市として発展してきた春日井市。しかし近年では「高蔵寺ニュータウン」を中心とした地域住民の高齢化や若者の流出といった問題を抱えています。
高蔵寺ニュータウンは日本有数の大規模住宅地として開発され、1995年には人口約5万2000人を記録しました。しかし特に子育て世代や若年女性などの流出が続いたため、2026年4月1日時点で人口が約4万人まで減少し、高齢化率は36%を超過。当初入居した世代が一斉に高齢化したことで、地域コミュニティーの維持や買い物・移動支援などが課題となっています。
今後は駅近で生活が完結するコンパクトシティー型が求められるでしょう。JR高蔵寺駅周辺の再整備を行い、医療・子育て・商業施設を集約。コワーキング施設やIT企業の誘致などを強化し、「名古屋市に近い住宅地」から「地域内でも働ける都市」へ転換できるかが重要になるのではないでしょうか。
同市の交通利便性や自然環境、子育て環境への評価は高く「暮らしやすい街」として一定の人気は維持されています。名古屋圏のベッドタウンという強みを生かし、今後のまちづくり次第では再び注目される可能性を秘めていると考えます。
(2026年8月号掲載)






