東建コーポレーション
博物館をオーナー接点に活用
インバウンド需要も獲得
東建コーポレーションが運営する「名古屋刀剣博物館/名古屋刀剣ワールド」は、不動産事業と文化事業を結び付ける新たな取り組みだ。2024年5月に開館した同館は、日本刀や甲冑、浮世絵などを展示する国内有数の博物館だ。日本文化の継承や地域振興を目的とする一方、東建コーポレーションにとっては企業ブランディングや顧客との接点創出にもつながる施設となっている。
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▲複数の展示室でさまざまな日本刀が数多く展示されている
館内には国宝や重要文化財を含む貴重な刀剣をはじめ、武具や美術品など数多くの収蔵品を展示。開館から2年、現在も国内外から多くの来館者が訪れる。特に来館者の約3~4割を外国人観光客が占め、インバウンド(訪日外国人)需要を取り込んでいることが特徴だ。日本刀や武具への関心が高い海外からの旅行者に加え、名古屋市美術館やFUJIなごや科学館など周辺の文化施設と併せて訪れる観光客も多く、新たな観光スポットとして認知が広がっている。
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▲時代背景などの資料説明も充実している。甲冑展示エリア
名古屋刀剣博物館/名古屋刀剣ワールドは文化施設としてだけではなく、同社の営業活動を支える場としても活用されている。博物館上階にはレンタルスペースを備えており、各種文化イベントが開催されている。東建コーポレーションも土地活用や相続対策、節税などをテーマとしたオーナー向けセミナーを開催。セミナー参加者には博物館を無料で見学できる機会を提供している。
- ◀︎日本刀や火縄銃の重さを体験できるコーナー
従来のセミナーでは講演と相談会のみのケースも多かったが、博物館見学を組み合わせることで来場の動機付けが強まり、参加者の満足度向上にもつながっているという。オーナーからは「日本文化に触れられる」「家族と一緒に楽しめる」といった好意的な声も寄せられており、単なる営業イベントではない付加価値を提供している。
マーケティング開発部の担当者は「文化事業を通じて社会貢献を図りながら、不動産オーナーとの関係強化や新たな集客にもつなげている」と話す。インバウンド需要の拡大が続く中、観光施設としての存在感も高めながら、地域活性化と本業との相乗効果をさらに広げていく考えだ。
(2026年10月号)








