独自ブランドで宿泊施設展開 ―LDK プロジェクト

土地活用その他建物

<<不動産×宿泊事業の可能性>>

独自ブランドで宿泊施設展開 「もう一度泊まりたい」空間創出

LDKプロジェクト

民泊や宿泊施設など120施設を展開するLDKプロジェクト。同社はターゲットに合わせた3つの独自ブランドを展開し、従来の民泊イメージを覆す空間演出で事業を拡大させている。清掃の内製化による品質維持や、SNSを駆使した「自社サイト経由で予約率70%」というビジネスモデルに迫る。

LDKプロジェクト
生田博之社長

コンセプトに合わせ独自空間を演出

 民泊や宿泊施設の運営を代行するLDKプロジェクトは、大阪府を中心に都市型民泊施設やリゾート型貸別荘など120施設を展開している。「滞在先に選ばれる宿泊施設」として民泊を広げていきたいという思いで、2016年4月に同事業をスタートした。

 同社が手がける民泊施設はターゲットの需要に合わせてブランド化を図っている。

 都心型民泊施設「eni.」は大阪を中心にインバウンド(訪日外国人)向けに展開する。アクセスのいい都心にいながらもリゾート気分を味わうことができる。施設ごとにテーマを設けており、SNS映えするおしゃれな内装が特徴だ。

 日本の和文化を取り入れたインバウンド向けの体験型民泊施設が「えにし」だ。京都府南丹市美山町に26年12月にオープンした「えにし美山 霞月(かげつ)」は古民家がベースとなっている。梁や柱を生かすことで「和」の味わいを表現する。同施設は、主要都市からは車で1時間半〜2時間半ほどかかる「少し足を延ばしていくような場所」に立地している点が特徴的だ。

 

 日本人向けには、リゾート型プライベートサウナ付き貸別荘ブランドの「IZA」を展開する。都会からのアクセスが良く、「自然の中でリゾート感を満喫できる場所」に多く進出している。現在は関西エリアが中心だ。その中でも琵琶湖周辺はレジャーやサウナなどの施設と相性がいいため、多くの施設展開がある。すべての施設に本格的なサウナや水風呂、ジャグジー、外気浴スペースなどが備わっている。

 いずれの施設も、宿泊予約が入りにくい平日や旅行者が減少する閑散期には、レンタルスペースとして時間貸しを行う。これにより、高稼働の維持を図っている。

    ▲SNS映えする、おしゃれなリビング(左)と寝室(右)

OTAに依存しない集客方法

 一般的に、集客施策としてオンライン専門旅行会社(OTA)を利用するケースが多い。その際の利用手数料として通常、宿泊料金の12〜15%をOTAに支払う必要がある。

 一方、同社はOTAでの予約は30%程度にとどめ、OTAに依存しない集客方法を確立している。公式ウェブサイトや「LINE」「インスタグラム」などの幅広いプロモーション活動を通じて、直接集客ルートを開拓している。多くのフォロワーを獲得し、ターゲットには直接アプローチを行う。また「グーグルマップ」を活用し、高い口コミ評価も得ている。その結果、自社サイトからの直接予約率は約70%を超える。

 同社は一度宿泊した利用者に「この施設にもう一度泊まりたい」と思ってもらえるような空間づくりを心がけている。具体的には「ユーザーとの直接のやりとり」と「清潔感の維持」だ。

 清掃や維持管理は外部に委託せず、自社スタッフで内製化する。ハウスクリーニングの経験が豊富な清掃マネージャーが現場のスタッフを直接教育することで、清潔感を維持し、リピート率の向上につなげる。

 生田博之社長は「ゲストの思い出や地域の魅力などが交わる場所として提供できるのが当社の民泊施設です。現在は関西・関東が中心ですが、全国展開へ向けて出店エリアの拡大を進めています。当社の施設にもう一度宿泊したいと思ってもらえるような民泊施設の開発をこれからも続けていきます」と話す。

     ▲「IZA 近江舞子」の外観(左)とサウナの内部写真(右)


(2026年9月号掲載)

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