札幌|Sapporo 50年ローンで若年層顧客の獲得を図る
2023年、北海道では釧路信用金庫(北海道釧路市)など地方を中心とした金融機関で、50年住宅ローンの取り扱いや商品の拡充が相次ぎました。現在では八つの信金・信用組合が導入しています。
少子高齢化で地域の過疎化が進み、金融機関ではローンだけでなく通常の預金の確保にも苦慮する傾向があります。住宅ローンは金利競争が激しく大きな利ざやは望めないものの、若年層の住宅資金需要の掘り起こしを図っているのです。
特に道内は元々の給与水準が低く、地価上昇が顕著な札幌市内では、マイホームの購入を躊ちゅう躇ちょする人も多くなっています。今回の長期ローンの設定は、20~30代にも顧客の裾野が広がるため、金融機関だけでなく住宅メーカーにとっても販売促進の観点から非常に喜ばしいことのようです。
金融機関によっては、返済期間が35年を超えると適用金利が高くなることがあります。また残債割れのリスクも高くなるため、50年ローンを組む場合、長期的な視点に立った厳しい目線での物件選びが重要になります。
30年冬季五輪・パラリンピックの招致の見送りなどが取り沙汰されていますが、50年後の北海道は、今以上に資産価値の高まる都市になることを願っています。
外村真美オーナー
(2024年1月号掲載)
アクセスランキング
- 【特集】非住宅ではじめる 遊休地活用ビジネス第六弾:①
- Regeneration ~建物再生物語~:築古アパートをシェアハウスに改修
- 【特集】持ち味発揮 共用部を変えた家主の工夫①:エントランス
- 【特集】押さえておきたい不動産の共有リスクと解消法①
- Regeneration ~建物再生物語~:アトリエ付き住宅へリノベして受賞
- 【特集】古くなったら避けられない 大規模修繕の基礎知識①
- 【特集】24年のカギを握る入居者を引き付ける設備9選
- Regeneration~建物再生物語~:魚屋を複合施設へリノベ
- 【特集】基本を知れば怖くない 税務調査への 対応策:①税務調査概要編
- 【特集】時代に乗り遅れるな今こそ省エネ化①:省エネ賃貸住宅の夜明け
- 【特集】不動産購入で伝来の土地を守る
- 地名・土地の名前の由来 その隠された意味とは?
- 地主・土地持ちはずるいvs大変?地主になるにはどうやってなる?
- 武家屋敷(大名屋敷・江戸屋敷)の特徴とは? 跡地に建つ有名施設
- 大家さんとは? 不動産の大家さんになるには