数字で見る賃貸仲介:12月号

賃貸経営統計データ

売り上げのうち3割強が仲介手数料

賃貸住宅の仲介手数料は、宅地建物取引業法で「家賃の1カ月分に消費税を加えた額が上限」と定められている。その仲介手数料が、賃貸仲介事業者の売り上げに占める割り合いや、成約単価の平均金額について見てみる。

賃貸仲介が最多

 全国賃貸住宅新聞社が全国の賃貸仲介会社を対象に賃貸仲介件数に関するアンケート調査を実施。そのデータを基に売り上げの構成比について表したのが左の円グラフだ。

 売り上げに占める割合が最も高かったのは「賃貸仲介」で33・0%。アンケートの対象が賃貸仲介会社であるため、最多となった。注目すべきは、2番目に多かった「賃貸管理」(29・2%)だ。賃貸仲介との差は3・8ポイントしかない。また前回調査では「賃貸仲介」が39・8%であり、6・8ポイントの減少となった。

 なお、15・0%だった「売買仲介」は、22年の13・4%から1・6ポイント増加した。

家賃の1か月分が9割

 

 仲介手数料を家賃の何カ月分に設定しているかを尋ねた結果も見てみると、家賃の1カ月分が90・7%。仲介手数料は一般的に家賃の1カ月分が相場とされており、そのとおりの結果となった。

 なお「その他」には物件ごとに手数料が異なるケースや仲介手数料なしが含まれている。

成約単価は平均11万525円

 仲介手数料や広告料、紹介料、付帯サービスなどが含まれる成約単価。23年の成約単価の平均は11万525円となり、22年の10万923円より9602円増加した。仲介件数の規模別では、400件以上1000件未満が唯一12万円を上回った。最も少額だった200件以上400件未満との差は3万9013円となった。

 なお「賃貸仲介・入居者動向データブック2024」では、「賃貸仲介件数ランキング」や各種アンケート調査の結果といった賃貸仲介の現場に即したオリジナルデータを掲載。賃貸仲介業界をさまざまな角度から分析することができる。

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(2024年12月号掲載)

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