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- 街の風景 写真は語る:古民家をシェアハウスに改修
住宅整備し農業人材受け入れ 古民家をシェアハウスに改修
自治体が、地域の産業振興や人口増加のために、住宅を整備する動きが進んでいる。
山口県阿武町は農業の活性化のため、平家建ての古民家を改装し、援農プロジェクトへの参加者や同町への移住希望者が滞在する「福賀シェアハウス」を2024年4月にオープンした。同町の援農プロジェクトは、繁忙期に外部から短期的に人員を確保する取り組み。参加者は農業に加え、その地域での暮らしも体験することができる。福賀シェアハウスは、築63年の母屋と築37年の納屋の2棟を改修。古民家の趣を生かす建材を選定し、改修前の雰囲気を残している。個室は計7室で、鍵を付けることでプライバシーやセキュリティーに配慮。母屋には梁を見せた開放的なデザインの多目的ホールを設け、交流を図ることができるようダイニングテーブルを配置した。
▲福賀シェアハウスの開放的な多目的ホール
利用料金は1日あたり500円。家電の使用料金や光熱費も含まれる。個室には、テーブルや椅子、室内用の物干しスタンド、エアコンを完備した。滞在可能期間は最長で1年間。24年度の受け入れは10月末現在で延べ12人。同町では、年々同プロジェクトへの参加者が増加しているが、同町が所有・運営する物件の維持費の問題が発生。そのため国土交通省が行う「空き家再生等推進事業」における補助金を活用し、同シェアハウスを整備した。阿武町役場まちづくり推進課課長補佐の茂刈立也氏は「農業の労働力確保は地域課題の一つ。短期的な農業体験と併せて暮らしも体験することで、リピーターの獲得や移住につながればベストです」と話す。
(2025年1月号掲載)
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