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賃貸経営空室対策

空き家活用についてAIに相談できる
「あきやもしもし」の公開を開始

 空き家の再生やスペース企画の運営などを行う不動産会社「omusubi(おむすび)不動産」を運営するトノコーポレーション(千葉県松戸市)は2024年11月、空き家活用の診断サイト「あきやもしもし」の提供を開始した。空き家の活用に悩む所有者に向け、AI(人工知能)診断による多様な活用方法を提案する。

 同社は空き家の所有者がその活用を検討する際、大きく分けて二つの課題が生まれるとする。一つは、空き家を活用する方法がわからないこと。二つ目は、不動産会社に相談する心理的ハードルの高さ。「個人情報を知らない会社に伝えるのが不安」「相談後に営業されるのではないか」など、相談する場合も所有者は不安を抱えることになる。

 だが、同サービスを利用すると、所有者はAI診断で空き家活用の方法を提案してもらえる。

 診断にあたって、個人情報を入力する必要はない。ニックネームを入力し、13の質問に答えるだけで診断できる。回答を受け、マスコットキャラクターの「あきやむくん」が、7パターンの活用法から最適な提案を行う。

 またサイトにはAI診断以外のコンテンツも充実。omusubi不動産がこれまで携わった空き家の活用事例を公開している。自分に合った空き家活用の方法について、簡単に調べることが可能だ。所有者が望めば、診断後のサポートも、同社が提案、一連の流れをワンストップで提供できるのが同サービスの魅力だ。

 omusubi不動産の殿塚建吾代表はサービスについて「空き家のことを相談したいが、悩んでしまって動き出せない人の背中を押すものにしたい」と話す。

 空き家に手を付けられない背景には、お金だけでは割り切れない事情や思い入れがある。「空き家の活用を、売却も含めてネガティブなものではなく、希望のあるものと思ってもらえるとうれしい」と殿塚代表は今後の展望を語る。

(2025年2月号掲載)

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