名古屋|テナント賃料は下落傾向も再開発に期待
杉村八千代オーナー

近年、商業施設の賃料動向はエリアごとに大きく異なる傾向を見せているようです。東京都中央区銀座では賃料が上がっており、名古屋市でも同様に栄地区の平均坪単価は上昇傾向にあります。
しかしシンクロ・フード(東京都渋谷区)が手がけるサイト「飲食店ドットコム」によると、同市中区の3月12日時点での平均坪単価は、23年が1万6898円、24年は1万5961円、25年は1万5912円と下落後横ばいの状況です。
三鬼商事(東京都中央区)は、同市名駅地区や栄地区に郊外からの移転があり、ビジネス地区の1月のオフィス空室率は4・41%に低下したと発表。その半面、入居が進まないビルでは賃料の下落があり、前月比で0・02%(3円)下がっています。空室率は改善傾向でも、賃料は上昇していないようです。
賃料の下落理由として、商業エリアの広がりがあります。郊外型の商業施設が増加し、市の中心部の賃料を押し上げる要因が少ないのです。しかし、今後26年にかけて中心部の再開発が進み、特に高級ブランド店や大手チェーン店が積極的に出店を進める場合、東京と同じような傾向が見られるかもしれません。
再開発による賃料の変化に今後も注目です。
(2025年 5月号掲載)
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