業界トレンド最前線! Topics:造花のサブスクサービス

賃貸経営空室対策

共用部に造花を飾る イメージアップで退去抑制

 管理会社満室プロジェクト(札幌市)では、管理物件の共用部に造花のサブスクリプションサービスを導入している。「物件の付加価値向上策を考える中、たまたま参加した経営者懇親会で生花店を経営する社長と知り合ったことがきっかけです」と上田正人社長は話す。

 「造花をエントランスに使っている物件は以前からありました。ですが、メンテナンス不足で汚れていて逆効果な場合も。その点、サブスクリプションであれば定期的に入れ替えられるので心配はありません」(上田社長)。基本的には、年3回の入れ替えで5万9400円(税込み)。季節の移り変わりが感じられる頻度での交換だ。物件の雰囲気によって造花の内容も変わってくる。

 造花が物件の印象を良くして、内見者への最後のひと押しになり、空室期間を1カ月ほど短縮できたケースもある。だがそれ以上に、退去抑制の効果があるという。「長期入居をしてもらうことも大事。物件に飽きさせないという意味では、季節ごとに変わる造花が効果を上げるでしょう」(上田社長)。物件に導入したオーナーによると、転勤や結婚といったライフステージの変化以外での退去が減っている感覚があるという。「賃貸物件激戦区の札幌市の中で、築年数が進んでも入居者から長期間住んでもらえる物件にするためには仕掛けが必要。その一つになるのではないかと思います」(上田社長)

花瓶が落ちる危険があることから導入は単身物件に限定

(2025年 5月号掲載)

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