地元オーナー発信―期待される環境整備(仙台)

賃貸経営トレンド

仙台|区役所の建て替えで期待される環境整備

塩澤俊哉オーナー

 仙台市地下鉄南北線泉中央駅の近くに立つ泉区の区役所が、建て替え工事を行っています。建設後50年近くが経過しており、老朽化が進んでいました。竣工は2026年10月末の予定です。

 事業計画には、敷地の有効活用による財政負担の軽減や、泉中央地区の活性化なども盛り込まれました。そして民間の活力を導入した建て替えを実施するため、市が事業者を公募。三菱地所(東京都千代田区)を代表企業とする仙台市泉中央駅前まちづくり推進コンソーシアムが、22年2月に事業者として選定されました。

 新区役所は地上が鉄骨造、地下は鉄筋コンクリート造で、地上6階、地下2階建てになる予定です。建設地の東側には、区民が集えるよう芝生広場を整備。オフィスビルやマンションなど2棟の民間施設の開発計画もあり、まちのにぎわいの形成を目指します。

 また今回の事業では「交通環境の改善」も掲げられています。同区役所周辺は慢性的な交通渋滞に悩まされていますが、新庁舎を地下鉄の駅と地下道で直結させるなど、来庁者の利便性の向上も計画中です。

 区役所と集合住宅を含む民間施設という複合的な開発によって、まちがより住みやすく変化することを望んでいます。

(2025年 8月号掲載)

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