充実の共有部を活用し入居者と交流

賃貸経営入居者との関係づくり

<<入居者との思い出>>

屋上テラスでイベントを開催 充実の共有部を活用し入居者と交流

 小田急電鉄小田原線鶴川駅から徒歩4分の場所にある「ザ・テラスコート英」は、「1日15時間以上、快適に過ごしてもらえる賃貸住宅」を目指した賃貸マンション。屋上テラスや家庭菜園、ドッグランのほか、ラウンジ、スタディールーム、宅配ロッカーなど、多くの共用部を有する。ラウンジ内の収納スペースに飲み物や食料品などが用意されていて安価で購入できる「マンション内コンビニエンスストア」や無料飲料コーナーも好評だ。

星野英彦オーナー(東京都港区)

[プロフィール]ほしの・ひでひこ
1964年、東京都生まれ。外資系証券会社のアナリストを経て2017年にキャピタルグッズ・リサーチ&アドバイザリーを設立し、独立。19年2月、「ザ・テラスコート英」を竣工し、自主管理している。現在、同物件を含め2棟83戸を所有。

▲屋上テラスで実施されたイベントの様子。料理の部屋への持ち帰りや友人との参加も可能とした

 同物件で自主管理を行っている星野英彦オーナー(東京都港区)は、共用部で入居者向けにさまざまなイベントを開催してきた。特に人気があるのは、屋上テラスを利用したバーベキューなどの食事会だ。

 「新型コロナウイルス下には六本木にある私の行きつけの店のシェフを招き、腕を振るってもらったこともありました。入居者のためだけでなく、営業自粛で厳しい状況にあった飲食店への援助にもなればと思ったのです」と星野オーナーは話す。イベントはできるだけ多くの人が参加しやすいよう、屋上のテーブルで食べても、持ち帰りでもどちらでもいいことにした。また友人との参加も可能なため、単身入居者も顔を出してくれるという。

 星野オーナー自身、イベントがきっかけで入居者と密なコミュニケーションが取れるようになり、それが入居者の満足度を上げることに貢献したと感じている。「エントランスの自動ドアが開けっ放しになっていた」「共有スペースが汚れている」といった小さな困り事も入居者が気軽に連絡してくれるようになったので、不具合への迅速な対応が可能になったのだ。また入居者同士が自然とあいさつを交わすようになり、顔見知りになることがセキュリティー強化と安心感につながっている。

 同物件の家賃は共益費込みで11万円を超え、近隣の相場より少し高めだ。しかしながら竣工以来住み続ける入居者も多く、空室が出ても口コミや紹介ですぐに満室になるという。

 共用部の充実というハード面と、人とのつながりを大切にしたいというソフト面。両方に対する星野オーナーのこだわりが、物件の魅力となっているのだ。
(2025年 8月号掲載)

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