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賃貸経営トレンド

Nagoya|名古屋 家賃を上げる以外の差別化の時代に突入

新型コロナウイルス下の生活様式の変化で、自転車販売市場の拡大が続いています。総合不動産事業を行うニッショー(名古屋市)は愛知県内の自転車専門店に監修を依頼し、一部屋を丸ごと自転車専用のガレージ仕様に改装しました。

自転車を室内に置きたいという需要の取り込みを狙ったようです。しかし、ターゲットをここまで絞り込み、リフォーム代を回収できるのか、長期の需要が続くのか疑問です。

3月19日、日本銀行は金融政策決定会合で大規模な金融緩和策を変更することを決定。長かったマイナス金利の時代が終わりました。

3月23日のリアルネットプロ(東京都新宿区)が運営する「リアプロ」での愛知県の空室の数を見ると3万8178件で、名古屋市内では2万5417件あります。

そして、今後、マイナス金利解除による賃貸住宅への影響としては、金利上昇分を家賃に転嫁する可能性があるということです。

東京圏などの大都市と違い、名古屋市は空室数の増加や需要と供給から見ても、家賃を上げられる状態ではありません。何をもってほかの物件との差別化を行うのか。不動産投資家にとって厳しい事態になってきたように思います。乗り越えるために、対策を考えなければならない時代となりました。

 

杉村八千代オーナー

(2024年6月号掲載)

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