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賃貸経営トレンド

広島|Hiroshima 新築の高級賃貸で高い家賃設定

 24年の繁忙期は結構厳しい状況で着地となりました。

福山市全体で新築物件が200室以上残っています。数年前までは新築の空室はあまり見かけなかったため、24年の苦戦が伝わってきます。

 この賃貸市場の繁忙期に感じたのは、福山市中心部、郊外にかかわらず新築物件が急増したことです。毎年見かけるハウスメーカーのサブリース物件に加え、県内外から自社物件の建築・運用や投資家に一棟売りする会社を目にしました。それも一気に何棟も建築される目立った動きでした。ただ駐車場が十分なかったり、地域のニーズと間取りが合わなかったりで、新築にもかかわらず空室が残りました。

 一方、間取りでいえば1LDKの供給がかなり増えました。ハウスメーカーも以前は2LDKを建てていましたが、銀行融資を引き出すため利回りが良い1LDKにシフトしていると思われます。

 もう一つ顕著な傾向は家賃が高くなってきていること。これは現状、新築の高級賃貸住宅に限られています。資材価格の高騰とメーカーの方針として、グレードの高い物件はそれなりに高い家賃を設定しているようです。

 これが築浅や近隣物件にどのように波及するのか、今後興味深いところだと思います。

豊田裕之オーナー

(2024年6月号掲載)

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