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- 【特集】第一印象を良くするリノベ術③
外壁
低予算でも高い効果アリ 物件の壁は看板と考えて塗装
CASE1 町並みに合わせる
「新築並み」を狙わず 地域に溶け込む配色
インターデザインが22年にリノベを施した築23年の元社員寮は全66室が空室だった。購入した家主からの依頼を受けた小寺社長は、物件のある栃木市の片柳町に蔵造りの古い町並みや歴史的な洋館が数多く残っていることに着目。和と洋のレトロモダンの良さが似合う町だと感じ白い外壁を「蔵」をイメージさせるチャコールグレーと白のツートンカラーで塗装した。
築古物件の外壁塗装を考えたときに、新築同様に「きれいに」塗り直すことには意味がないと小寺社長は考える。「古さが持つ良さを生かしながら、その地域になじんだ建物として再生することで、内見者にも印象を強く残します。それが物件への付加価値になるのです」(小寺社長)
After Before
家主の発案で、物件名も蔵をイメージさせる「KURADO(クラド)片柳」に変更し、館銘板も時代を感じさせるデザインで付け替えた。すると、リノベから1年で全室満室になった。専有部分は一般的な原状回復工事のみを施しただけであったが、外観や共用部の一部リノベにより反響は大きく、内見者の成約率はほぼ100%だったという。だが「同じことを東京都でやって成功するとは限りません。専用部の設備やスペックが全国共通のニーズである一方、デザインには地域性があります。地域に受け入れられるデザインの提供が重要でしょう」と小寺社長は話す。
CASE2 物件名をペイント
外壁をデザイン 印象を残す効果
シンプルな塗り替えでも、取り入れる色と塗り分け方で大きく印象を変えることができる。「塗装だけでもリノベを施すのと同じくらいの効果を持つと考えていますが、そこにサインペイントといったデザインを組み込んでいく提案もしています」と朝日リビングの鈴木室長は話す。
同社では、貼る・足す・付けるで印象をアップさせるリノベサービス「ぷちっとリノベ」を提供している。外壁の色を変えるだけでも印象は変わるが、そこにさらにデザインペイントで物件名を施すことで、物件のカラーリングがぐっと引き締まるのだという。右の物件は満室時から将来的な入居促進を見据えて外壁塗装を実施した事例。
物件探しはポータルサイト経由がメインになっている時代、デザインに特徴のある外観は目を引く。内見者の視線をいかに捉えて、物件の印象を上げていくかが入居者獲得につながるのだ。
(2024年9月号掲載)
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