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本業の解体技術を生かして高利回りを実現 家族一丸となってリフォームを行う
渡辺直行オーナー(栃木県高根沢町)の家は代々続く農家だが、父の代で建設事業を創業。建設事業の中でもコンクリートを削る工程である斫はつり工事を得意としている。斫り工事の受注が少ない時期の副業として、2011年に最初の物件を取得し、渡辺オーナーが賃貸経営事業を始めた。そこから買い進めて現在は90戸を所有している。
渡辺直行オーナー(55)(栃木県高根沢町)
渡辺家の代々の農地は市街化調整区域にあたる。そのため、農業は継続しつつ、別途土地付きの賃貸不動産を購入したという。「賃貸経営事業での物件取得は中古がメインです。取得費用とリフォーム費用で計算した利回りが13~15%程度のものを購入しています」(渡辺オーナー)
建設事業の技術を生かし、リフォームはできる限り自分たちで行っている。これにより、2LDK・3LDKのリフォーム費用が40万円程度に抑えられるという。
また、コンクリートの解体を得意とする本業を生かし、RC造の物件でも、一部の取り壊しが自前でできるのが強みだ。例えば、23年に購入したRC造24戸の物件では、1階の配管の修理を依頼する前に、自分で床のコンクリートを壊した。もし解体から配管工事までを外部に依頼していたら、2000万円はかかってしまう作業だ。
妻は壁を貼り、自身は息子と床を壊す

▲渡辺オーナーと妻と息子。3人チームでリフォームにあたる
日々の賃貸経営は妻と息子と一緒に行っている。賃貸経営を始めた当初はリフォームを外注していたが、7年ほど前からは渡辺オーナーが自らリフォームもするようになり、次第に妻も手伝ってくれるように。23年からは息子も事業に参画して3人体制となった。妻が知り合いのリフォーム事業者に教わり、壁紙の貼り方やトイレの交換方法を習得したこともあり、現在は、内装は家族だけでできるようになっている。
特に近年は息子が経営に入ったことで、「体力的にも負担が減った」と目を細める渡辺オーナー。汗水たらして働く息子の姿に将来の明るい兆しを感じている。「事業者といえる程度の規模まで大きくなると外注する家主が多いと思いますが、今後は職人の人件費の高騰も予測できます。家業が建設事業なので、家族で仕事をできるのも幸せなこと。今後もできるところは家族で協力してやっていきたいです」(渡辺オーナー)

▲リフォーム後の居室。配管も修理済みで安心して暮らせる
(2024年2月号掲載)
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