エレベーターのメンテナンスに特化
ジャパンエレベーターサービスホールディングス
独立系のエレベーター保守会社、ジャパンエレベーターサービスホールディングス(東京都中央区)は、割安な料金と独自のメンテナンスサービスで賃貸住宅における保守契約の導入を拡大する。
保守契約数は約11万台超コスト50%カットも
エレベーターのメンテナンスを請け負う企業は、設置されているエレベーターのメーカーのメンテナンス部門か、独立系と呼ばれるメンテナンスに特化した企業に二分される。同社は独立系の企業で、メンテナンスに特化。2024年12月末時点で、同社の保守契約数は約11万1000台だ。
メンテナンスは故障時の修繕までセットになったフルメンテナンス契約と、保守点検のみを行うPOG契約の2種類。同社の山下真弘執行役員は「メンテナンスに特化しているため、メーカーに比べて20~50%安くメンテナンスを行うことが可能だ」と話す。
国内主要メーカーのエレベーターのメンテナンスに対応するため、各メーカーの純正部品を中心に豊富なパーツをストックしている点が特長だ。全国に「パーツセンター」が8カ所あ24り、「パーツエンジニア」と呼ばれるスタッフが24時間365日待機する。故障や停止などの緊急対応が必要な突然のトラブルの際にも、適切な部品をスピード感を持って出荷することが可能だ。過去のデータから適切な部品の在庫を割り出して管理し、部品の安定供給を行う。
リモート点検で差別化 動作状況を自動で診断
エレベーターの保守に基本仕様として、リモート遠隔点検システム「PRIME(プライム)」を導入し差別化を図る。 1ステムはエレベーターの運転状況を24時間監視する。異常を検知した際には、現地にエンジニアが到着する前におおよその状況を把握できるため、復旧までの時間を最短化することが可能だ。1カ月に1度、自動でエレベーターの診断を行い、扉の開閉状態や安全スイッチの動作状況などを確認する。

パーツセンターの内観
また同社では、各メーカー製品の特長やメンテナンスのノウハウを学ぶ独自の研修「STEP(ステップ)24」を行う。同社のメンテナンススタッフは同研修を必ず受講している。STEP24の全カリキュラム終了後には、学科および実技試験を実施し、高い技術を持つエンジニアを育成している。
「エレベーターのメンテナンスは、新築時に契約したエレベーターメーカーのメンテナンスサービスを利用しているケースが多いが、管理コストの見直しなどのタイミングでメンテナンス契約を見直すオーナーが増えている。当社はメーカーと同等の品質でエレベーターの安全を提供する」(山下執行役員)

24時間365日体制でエレベーターの安全運転をサポートする
(2025年 6月号掲載)
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