My賃貸経営スタイル:IT知見を生かして住宅機器を導入

賃貸経営住宅設備・建材

デザイン性ある建物造るITの知見生かして住設機器を導入

岡野英司オーナー(さいたま市)は、IT企業を経営する傍ら、同市大宮区に15戸のデザイナーズマンション「felicita(フェリチタ)」を所有する。

岡野英司オーナー(57)

(さいたま市)

 同物件は、東武鉄道野田線の北大宮駅から徒歩4分という好立地で、そばには大宮公園や氷川神社がある。2004年夏に岡野オーナーの両親が営んでいた旅館跡地に新築した。風致地区で第一種低層住居専用地域(建ぺい率40%、容積率80%までの場所)だったことと、地下を設けると容積率の緩和要件があったため、建物は、中心に中庭を設けてロの字形の地上2階・地下1階建てにした。地下1階部分は、幅2mの空間が建物の外側をぐるりと囲む半地下構造になっており、ウッドデッキを据え付けている。

 間取りは全戸約40㎡の1LDK。現在、家賃は10万円前後で「新築時より、数千円上げられました」と岡野オーナーは話す。入居率は23年が98%、これまでも95%を切ったことはない。要因は、駅や公園に近いという居住環境の良さに加え、岡野オーナーの努力の部分が大きい。中でも、大手電機メーカーの技術者でもあった岡野オーナーのITの知見が生かされている。

物件の情報発信も自ら積極的に行う

 建物が完成して間もない頃、「募集を管理会社に任せるだけでなく、少しでも差別化ができれば」と考えた岡野オーナーは、同物件専用のホームページを自前で制作。05年には物件の特徴を発信するために「ユーチューブ」のチャンネルを開設し、10年には「グーグルマップ」で同物件が検索できるように登録を済ませた。いずれも、募集時の反応の増加につながったという。

 住宅設備機器にもこだわった。備え付けの食器洗い乾燥機や浴室内テレビは、新築時から取り入れている。特筆すべきは、16年からスマートスピーカーと連動した照明器具を標準装備したことだ。また、17年からは「Amazon(アマゾン)」のスマートスピーカーを入居者にプレゼントするキャンペーンも行っている。自身がITに強かったため導入できた最新設備である。

 岡野オーナーは、プレゼントキャンペーンに併せて、入居者を対象に同物件を選んだ理由を問うアンケートも実施した。「回答の中には、周辺環境の良さに加えて、住宅設備機器を高く評価するものもあります」(岡野オーナー)。同物件には、若い世代の2人暮らしや小さな子どもと3人暮らしをしている入居者が多く、そういった人々を中心に、便利な機器が好評だという。岡野オーナーは現在、IoT家電と連携できるスマートキーの導入も検討中だ。物件自体のデザイン性と相まって、「ITとライフスタイルの融合が、今後も変わらないfelicitaのコンセプトです」と語る。

(2024年6月号掲載)

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