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イベント
入居者とつくるクリスマスイルミネーション
11年から賃貸経営を開始し、横浜市にアパートや学生寮を所有する林浩一オーナー(横浜市)は、最初に建てた全6戸のファミリー向けテラスハウスで季節に合わせたイベントを行っている。
例えば、バレンタインデーとハロウィーンの時期には、エントランスにお菓子を置き、入居者に自由に持ち帰ってもらう。
林浩一オーナー(64)(横浜市)
最も大掛かりなものが、クリスマスに合わせたイルミネーションの飾り付けだ。例年11月中旬から林オーナーが準備に取りかかるが、それを見て入居者も積極的に手伝ってくれる。クライマックスとなる点灯式に、入居者が一堂に会することもあった。
元々は旅行業界で働き、当時から人々へのおもてなしに力を入れてきた林オーナー。その経験が染み付いており、同物件でのイベントも、入居者を喜ばせようと始めた。
「イベントを通じて入居者同士で会話も弾み、仲が良くなります。その結果、住人間で苦情が発生することもなくなりました」(林オーナー)。このことが住み心地の良さを生み、同物件は満室が続いている。
共有スペース
マンションの1室をにぎわいの場に改装
福島県郡山市に家族で約200戸を所有・管理する古川広毅オーナー(福島県郡山市)。21年6月、1996年竣工のRC造5階建て・40戸のファミリー向けマンションの一室を入居者が自由に使える共用スペースにした。
古川広毅オーナー(48)(福島県郡山市)
当時、同物件は約半数が空室で、古川オーナーは、建物の価値を高めて入居率を改善できないかと苦心していた。その一方で「里守」と称して、コミュニティーの創出で地元を盛り上げる活動をしていた。二つの課題を解決するため、同物件の101号室(55㎡)を「里守ひろば」として改装したのである。
室内はリビングスペースとワーキングスペースで構成。午前9時から午後9時まで自由に利用することができる。多世代が集まれるよう意図したとおり、子どもたちは遊びや宿題で、大人たちは仕事やおしゃべりで出入りするようになった。改装から1年後には、古川オーナーが所有する隣のアパートの住人も使用可能に。季節に合わせてイベントも催している。
古川オーナーは「地元のにぎわいの場所として定着し、建物の魅力が高まりました。長く住んでもらって安定した入居率を保つ物件になるように努めたいです」と語る。現在、同物件の入居率は90%まで改善した。
(2024年11月号掲載)
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