業界内での居住支援の拡大を目指す 住宅確保要配慮者向けの取り組み表彰
10月10日、リクルート(東京都千代田区)主催の第2回目となる「百人百通りの住まい探し100mo!(ヒャクモ)」が開催された。同イベントは、住宅確保要配慮者が置かれている状況の理解促進や取り組みの活性化を目的としている。
▲右から岡野傑オーナー、日本エイジェントの乃万春樹社長、ハウジングプラザの山崎優エリアマネージャー
今回は、2社の不動産会社と1人の家主が表彰された。行政とタッグを組みながら生活保護受給者の入居を支援しているのはハウジングプラザ(東京都世田谷区)。21年に専門部署である福祉事業部を設立した同社では、月に3~4件程度の生活保護受給者の入居相談を受けている。日本エイジェント(愛媛県松山市)は外国人入居者に向けて、物件紹介のみならず、19年に開設した外国人専門不動産ポータルサイト「wagaya Japan(ワガヤジャパン)」で日本での生活情報を伝えている。国際事業部にて7カ国語での対応を可能にし、外国人入居者に対して各人の母語で事前説明をすることで、トラブルを未然に防ぐ体制をつくり上げた。
そして今回、家主として初めて表彰を受けたのは三重県に248戸を所有する岡野傑オーナー(三重県四日市市)だ。三重大学大学院で「空き家と居住支援」についての研究をする岡野オーナーは行政などと協働し、研究論文の執筆の一環として、住宅確保要配慮者に対して空室を無料で提供。ボランティアではなくビジネスとして、賃貸経営と社会価値の創出を両立できる居住支援を行っている。
(2024年12月号掲載)
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