地元オーナーが発信!―就職をサポート(仙台)

賃貸経営トレンド

仙台|県内企業への就職をサポートする取り組み

塩澤俊哉オーナー

 「富県宮城」を掲げ、企業誘致を進める宮城県ですが、実際の人口減少や働き手不足が深刻です。先日ラーメン店に入ろうとしたら、入り口に張り紙があり、「人手不足により今日は休みます」と書かれていました。

 注目されるのが、2024年10月号で挙げた学生の県内就職率の低下です。他県から多く学生が集まる仙台市の場合、学生数そのものは11年に5万206人でピークに達し、24年には4万8312人と微減したものの、県内では高水準をキープしています。しかし、卒業後の県外流出が顕著なのです。

 そこで県では、県内での就職を促すための事業を行っています。学生と企業をつなぐ「みやぎむすび」というウェブサイトを開設し、県内企業でのインターンシップ(就業体験)の情報を掲載。学生と企業をマッチングする取り組みも始めました。また24年度には短期間に複数の就業体験ができるプログラムを企画し、U・Iターン就職を目指す学生を支援するために、交通費や宿泊費を全額助成しました。

 このような取り組みを通して、地元の若者の流出が防止され、都市部からも人材が集まり、実質的な富県宮城の実現、そして賃貸市場の活性化へつながることを望みます。

(2025年 7月号掲載)

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