街の風景 写真は語る:プライベートサウナ

賃貸経営トレンド

専有部分にプライベートサウナを設置 気軽に疲れを癒やせる賃貸住宅

 第3次サウナブームといわれる昨今。タレントやインフルエンサーによるSNS投稿やテレビドラマなどにより、その人気は拡大している。不動産業界でも、サウナ付きの物件や、近隣にサウナ施設がある物件だけに特化した不動産ポータルサイト「サウナ不動産」が2021年に運営を開始するなど、サウナブームを背景に、サウナ付き賃貸住宅が数を増やしつつある。特に多いのは共用部にサウナがある物件で、専有部に設置するのはごくわずかだという。

 そうした中、積水ハウス(大阪市)の三河シャーメゾン支店では、専有部にサウナ設置の賃貸住宅を企画した。

▲アルフラット大国の専有部分に設置されたサウナルーム

 積水ハウスがサウナを設置したのは3月20日に竣工した「アルフラット大国」。JR東海道本線豊橋駅から徒歩12分の場所に立つ重量鉄骨造3階建てで、全10戸。そのうち、6戸の専有部に設置している。同社が賃貸住宅にサウナを導入したのは東海エリアではこれが初めてだという。

 サウナの設置費用は1戸あたり約240万円。サウナ付きにすることで家賃を相場より1万5000円高く設定した。設置費用は14年ほどで回収できる見込み。

 防犯的な観点や眺望などで入居付けに苦戦する1~2階の専有部に設置したのは、同物件のターゲット層が20~50代の単身赴任者であるためだ。サウナ施設に通う時間と労力を気にせず、居室内で仕事の疲れを取ることができるようにした。

 同支店の黒田侑希氏は、「当支店企画の第2弾『HIGH LINE PARK(ハイラインパーク)』は3月30日に入居開始しています。今後も引き続き企画していく予定です」と話す。

(2024年6月号掲載)

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