23年の仲介件数、増加と減少が同じ割合
全国賃貸住宅新聞が全国の賃貸仲介会社を対象にアンケート調査を実施。2022年10月~23年9月末までの仲介件数について質問し、「賃貸仲介件数ランキング」を作成した。今回はその基となるデータから、仲介件数の増減について見てみる。
規模が大きいほど増加傾向
23年の仲介件数が22年と比べて増えたと回答した企業は、全体の38・1%。一方、減ったと回答した会社も38・1%で、増加と同じ割合だった。
仲介件数の規模別で見ると、「増加」が「減少」を上回ったのは1万件以上、3000件以上1万件未満、1000件以上3000件未満の三つの規模。その中でも、1万件以上と3000件以上1万件未満では「増加」が50%以上を占めた。400件以上1000件未満と200件以上400件未満では「増加」よりも「減少」のほうが多かった。また、200件以上400件未満では、「変化なし」も「増加」を上回っていた。
外部環境の変化が最多
仲介件数が増加した理由で最も多かったのは、「外部環境の変化」(複数回答)。22年も「外部環境の変化」が最多だったが、23年は22年より1・7ポイント増えた。
また、22年に4番目だった「店舗数・仲介担当スタッフの増加」が23年では2番目に上昇。さらに22年に2番目だった「ポータルサイトへの広告掲載の増加」が23年では4番目と下がり、順位が入れ替わった。
人手不足の影響が顕著
仲介件数が減少した理由で最も多かったのは、「店舗数・仲介担当スタッフの減少」。次いで「外部環境の変化」となり、この二つがほかの理由よりも圧倒的に多かった。ただ、22年では2番目の多さだった「店舗数・仲介担当スタッフの減少」が、23年では最多となったことから、ほかの業界と同様に賃貸仲介業界も人手不足の解消が課題であることがわかる。
「賃貸仲介・入居者動向データブック2024」では、賃貸仲介件数ランキングを掲載。さらに、仲介手数料や平均成約単価、繁忙期の集客・成約データといった賃貸仲介の現場に即したオリジナルデータを紹介している。
賃貸仲介・入居者動向データブック2024
全国賃貸住宅新聞社の調査による「賃貸仲介件数ランキング」と「入居者に人気の設備ランキング」をすべて掲載。賃貸住宅マーケットの今がわかる一冊です。ご購入は全国賃貸住宅新聞社のウェブページからお申し込みください。
定価:1万5000円(税込み)新発売
発行:全国賃貸住宅新聞社
購入のお申し込みはこちらから
https://www.zenchin.com/info/16854.php
(2024年6月号掲載)
アクセスランキング
- Regeneration ~建物再生物語~:アトリエ付き住宅へリノベして受賞
- 【特集】古くなったら避けられない 大規模修繕の基礎知識①
- 【特集】24年のカギを握る入居者を引き付ける設備9選
- Regeneration~建物再生物語~:魚屋を複合施設へリノベ
- 【特集】基本を知れば怖くない 税務調査への 対応策:①税務調査概要編
- 【特集】時代に乗り遅れるな今こそ省エネ化①:省エネ賃貸住宅の夜明け
- 【特集】不動産購入で伝来の土地を守る
- 地名・土地の名前の由来 その隠された意味とは?
- 地主・土地持ちはずるいvs大変?地主になるにはどうやってなる?
- 地主とは? 地主や大地主の歴史
- 武家屋敷(大名屋敷・江戸屋敷)の特徴とは? 跡地に建つ有名施設