外国人向けに高品質な賃貸住宅
中長期居住者の需要増を見込む
日本に永住や長期で滞在する外国人の数が増えている。総務省の「平成27年国勢調査」によると、外国人世帯のうち約半数が民間の賃貸住宅で暮らしており、今後も需要の伸びが見込めそうだ。
▲木質感を意識してリノベしたラウンジ
賃貸物件のサブリース・管理事業を手がける住友林業レジデンシャル(東京都新宿区)は、高品質な外国人向け賃貸住宅のニーズに応えるため、東京都杉並区の「芦花公園留学生会館」に大規模なリノベーション工事を行い、24年3月29日にリニューアルオープンした。
外構は樹木を植え替え、木調フェンスおよびファサードに木調ルーバーを設置した。交流スペースの中心となるラウンジや居室においても、木質感あふれる住空間を意識している。
便利な設備として、コミュニティースペースには共用キッチン、ラウンジを備え、コインランドリー、共用ロッカーなども設置。そのほか、遠隔管理のウェブ防犯カメラ、オートロック、スマートロック、宅配便の置き配なども導入した。
また、多言語による入居前案内・生活面のサポートなどをリモートで対応し、入退去手続きの簡素化にも注力している。
同社は4月末時点で6物件282戸の外国人向け賃貸物件を管理している。今後は、年間1物件程度ずつ増やしていく計画だ。
主に沿線の日本語学校や大学、留学あっせん会社などを通じて入居者の募集を行っている。
今後は、日本で働く就労者や中長期で滞在する大学の留学生、ワーキングホリデー制度で滞在する外国人らを対象に入居募集を行い、居住者の多様化を図っていく。
(2024年7月号掲載)
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