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マッチングプラットフォームで2拠点居住を実現

SuiTTe 

 タイムシェア施設の運営・管理を行うSuiTTe(スイット:京都市)は、2拠点居住を支援するサービス「SymTurns(シムターンズ)」を提供している。「暮らしを楽しむ」をコンセプトに、入居者とオーナー双方の課題を解決するサービスを提供する。

SuiTTe(京都市)
西村直己社長(45)

複数入居者が交代で使用 家具・家電は備え付け

 SymTurnsは2拠点居住をしたい入居者と空き家を活用したいオーナーをつなぐマッチングプラットフォームサービスだ。2拠点居住とは、都市部と地方に二つの拠点を持ち、それぞれの地域を行き来しながら仕事をしたり、休暇を楽しんだりするライフスタイルを指す。

 同サービスでは、複数の入居者が特定の一つの物件を交代で利用することで、手軽な2拠点居住を実現する。家具や家電も備え付けられているため、入居者が用意する必要はない。1つの物件において同時に契約できるのは6組まで。

 入居希望者はSymTurnsのサイト上で居住したい物件を選択し、共同入居契約を結ぶ。契約期間は1年間で、契約期間中は何度でもカレンダーから空いている日程を予約して、利用することができる。

 清掃をはじめとする部屋の管理や運営は入居者が自ら行う。同サイトにはチャット機能が備えられており、入居者同士がごみ出しや備品の購入など、部屋の運営に関するやり取りを行うことが可能だ。入居者同士で物件の管理・運営を行うことで、オーナーの負担を軽減する。

オーナー自身も利用可能 空き家の活用に

 貸し出した物件をオーナーが利用することも可能だ。親戚が泊まりに来たり自身が一時利用したりするために使っていない物件を保有し続けているというオーナーも少なくない。SymTurnsで貸し出した物件はオーナーも使用できる契約となっているため、部屋が空いていれば利用することができる。

 貸し出すことができるのは、コンディションが良好で、水回りや家電が使用可能な物件だ。西村直己社長は「2拠点居住を希望する入居者の中には、いつもと違う暮らしを求めている人が多い。寝室だけの物件より、リビングがある物件のような暮らしを楽しむことができる物件が好まれる」と話す。

▲SuiTTeに掲載している物件の一例

 共同利用料と入居にかかる初期費用は、自由に設定することが可能だ。支払いはオンライン上で完結。共同利用料の22%が、システム利用料として同社へ支払われる仕組みとなる。

 24年11月末時点の利用登録者は171人。掲載物件は4物件だ。掲載に向けて動いている物件も6~8件あるという。
 「2拠点居住のニーズが高い地域を中心に、今後は掲載物件を拡大する。2拠点居住希望者とオーナーの暮らしのアップデートに寄与したい」(西村社長)

(2025年 2月号掲載)

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