注目の新築プロジェクト:高基礎で日当たりと眺望確保

土地活用賃貸住宅

高基礎で2階建ての日当たりと眺望を確保
ゆとりある生活を実現できる広めの1K物件

田中宏貴オーナー(51) (東京都台東区)

 県庁や市役所をはじめとする行政機関が集まり、千葉県の主要エリアとして発展してきた千葉市中央区。その中心市街地から車で10分ほどの閑静な住宅街に、木造2階建ての賃貸住宅がある。2024年3月竣工の田中宏貴オーナー(東京都台東区)の新築物件だ。最寄り駅から徒歩4分、千葉大学医学部のキャンパスからも程近い。

▲ホームステージングにより、広さもイメージしやすい

 「駅近で学生需要が見込めるという点から、あえて広めの1Kにしました」と田中オーナーは話す。40棟500戸を所有する田中オーナーにとって20棟目の新築物件だが、千葉県では初めてだ。

 一般的な1Kの専有面積といえば約18〜22㎡だが、同物件は最も広い部屋で25㎡ほどを確保。ユニットバスに加え、シャワー付き洗面化粧台や幅広なキッチンなどを完備し、1Kでもゆとりある住み心地を実感できる。医学部生の入居も想定していたことから、「設備の投資は惜しまないようにしました」と田中オーナーは話す。

 全12戸で、部屋タイプは3種類。床は共通で木質フローリングを採用し、壁には木目調やライムグリーンなどのアクセントクロスを用いて、雰囲気の異なる空間を演出している。

 収益性を高めるのなら木造3階建てが狙い目といわれる昨今において、あえて2階建てを採用したのには理由がある。防耐火規制が厳しくない2階建てのほうが建築コストを抑えられて、最終的に利回りが良くなると判断したからだ。土地を安価に入手できたこともあり、利回りは8・5%を確保した。

 

 「木造2階建てですと、どうしても日当たりが悪くなる心配があります。1m強基礎を高くすることで、1階部分でも周辺建物の2階相当の高さになり、日当たりと眺望を確保できるようにしました」(田中オーナー)

 1階でもプライバシーが守られ、周囲の目を気にせずに生活できるのは、学生や女性入居者にとって安心度が高い。またテレビモニター付きインターホンや玄関付近に設置された2台の防犯カメラも心強いポイントだ。

▲ライムグリーンのアクセントクロスで明るい空間

 入居者募集に際しては、同時期に最寄り駅の前に総戸数50戸ほどのRC造マンションが竣工したこともあり、竣工時には申し込みが1件も入っていなかった。そこで、管理を委託しているエイブル(東京都港区)千葉店がテコ入れのためにホームステージングを実施。小物やウォールステッカーで装飾したり、ソファや飾り棚などをレイアウトしたりと、内見者が生活をイメージしやすいように室内を演出した。オーナー自身も管理会社に許可を取ったうえで周辺仲介会社への営業を強化。そのかいもあって、3月末には満室まで残り1戸にこぎつけた。
「学生をターゲットにした物件でしたが、結果として入居者は千葉大生だけでなく社会人も多く、さまざまでした」(田中オーナー)。設備の充実ぶりから、入居者の半数以上が女性だというのもうなずける。

【物件概要】
所在地:千葉市中央区
構造:木造、2階建て
戸数:12戸
竣工年:2024年3月
間取り・広さ:1K/23~25㎡
家賃:5万8000~6万8000円(共益費込み)

【206号室の間取り図】

(2025年 3月号掲載)

一覧に戻る

購読料金プランについて

アクセスランキング

≫ 一覧はこちら