空き家をZEH仕様にリノベ ワーケーション利用で地域活性化目指す
木造注文住宅の設計やリフォーム事業などを行うタカ建築(岡山市)は、今春、空き家を対象にZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)水準を満たした高性能リノベーション住宅を賃貸物件として貸し出す事業を開始する。ZEHとは住宅の断熱化、高効率設備により省エネルギーに努め、太陽光発電などによりエネルギーをつくることで、年間のエネルギー消費量の収支がゼロとなることを目指した住宅のことだ。
- ▲After:フルリノベで高性能住宅に
- ▲Before:築43年の古民家
2024年12月、同社は岡山市北区にある築45年の住宅を柱や基礎はそのままにフルリノベした。この住宅は、県内外からの「ワーケーション」拠点として提供。テレワーカーにとって必要なWi–Fi環境や電源設備を完備した。さらに地域文化を体験しながら滞在できるオプションも提案し、地域の活性化にも貢献する。また岡山県の魅力を直接体感できる場所となることで、同県への移住を希望する人が増えることを目指している。
住宅には高性能な断熱材を使用。また高効率の電気式給湯器「エコキュート」やLED照明などの最新の省エネ設備を導入し、環境にも人にも優しい快適な住環境を実現した。
こうした家づくりを通して、同社では空き家対策だけでなく、激しい温度変化で血圧が急激に変動するヒートショックなど社会的な問題に対する解決策を提供していきたいという。
(2025年 3月号掲載)