近隣の店舗との提携駐車場に注力し展開

土地活用パーキング

企業の取り組み 利益を最大化するための運営方法

 

■ イチネンパーキング(大阪市)

 イチネンパーキング(大阪市)は、22年にグループ会社イチネン(同)が新規事業を行うために設立。現在、コインパーキング・コイン駐輪場事業、病院・商業施設の来客用駐車場の管理受託事業を手がけている。同社が運営する「OnePark(ワンパーク)」は関東、中部、関西をメインに、全国約1900カ所で展開。定期的な周辺調査で、稼働後の収益改善や近隣店舗との提携を積極的に行うことにより他社と差別化し、地域に根付いたコインパーキングとして売り上げを伸ばしている。

 同社は設立時、駐車場運営に関する知識がなく、自動車のメンテナンスリースを法人向けに提案していた社員らが、手探りしながら駐車場の運営ノウハウをつくり上げた。他社との差別化ポイントして「近隣の店舗との提携駐車場」が挙げられる。新しく駐車場がオープンするときには、営業担当が駐車場周辺の飲食店や美容院などに駐車サービス券提携店とする開拓を行う。周辺店舗と提携することで、利用者が同社駐車場の固定客となり稼働率が安定する。

 同社の運営方法は、地主から土地を借りて運営する、借り上げ制度を取っている。現状は個人の地主との契約が圧倒的に多いという。契約期間は3年から。コインパーキングに必要な設備、照明、看板などのイニシャルコストは同社が負担するため不要だ。

 フォロー体制として、週に1回以上専門スタッフが清掃するほか、集金や事故、トラブルへの対応なども同社で行うため、手離れがいい。土地の広さは、自動車1台分を止めることが可能な18~20㎡以上を推奨。着工から約1週間でコインパーキングを開業することができる。

 「今後の目標としては、全駐車場をキャッシュレス化すること、そして長年掲げてきた売り上げ100億円、営業利益10億円、2000カ所の早期達成を目指します」と黒田和伸社長は話す。

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