【特集】持ち味発揮 共用部を変えた家主の工夫②:自動販売機

賃貸経営空室対策#空室対策#共用部#入居者満足度#付加価値

自動販売機:多様な品物がマンションの認知度上げる

三村幸一オーナー(57)(長野県塩尻市)

 農業を営みながら、同じ敷地に1棟15戸の賃貸マンションと戸建て3棟を所有する三村幸一オーナー(長野県塩尻市)。寒い時期や大雪の際に、近くのコンビニエンスストアまで行かずとも食料が買えるようにと、21年8月、入居者や近隣住民に向けて、エントランスや敷地内に自動販売機を設けた。

 設置したのはハンバーガー自販機や野菜の自販機、カップ麺などの物販自販機。特にハンバーガー自販機がメディアの取材を受けて人気を集め、多くの人が利用した。それ以降、地元の飲食店や企業からいろいろな自販機の設置の提案を受けるようになった。その後の2年間で、地元で人気の冷凍パンや名物の「山賊焼き」などを取り扱う冷凍食品自販機、全国のご当地レトルトカレーを販売する自販機などを設置。

 24年1月には「ちょっとした観光スポットになってくれれば」という思いから、敷地内の自身の車庫の半分を改修して「自販機小屋」を建築。現在は全10台の自販機のうち5台を小屋内に置いている。利用者は1日30人ほど。県外から自販機小屋を目的に訪れる人もいる。
自販機の費用に全体で約200万円かかったが、集客装置となって入居につながった例も。「今年、自販機小屋を訪れた人が私のマンションを知って気に入り、入居してくれました」(三村オーナー)

▲車庫を改修して設けた自販機小屋

注目点:自作のレタスなど新鮮野菜も販売

 

(2024年10月号掲載)
次の記事↓
特集】持ち味発揮 共用部を変えた家主の工夫③:宅配ボックス

一覧に戻る

購読料金プランについて