コロナ禍以降に感じる悩み
皆さまこんにちは。心理カウンセラーの佐藤栄子です。
私は某デベロッパーに勤務した後、心理学を学び、カウンセリングの仕事を始めて16年になります。
カウンセリングではさまざまな話を聞きますが、新型コロナウイルス感染拡大の前と後では、対人関係に関する相談内容が変わってきたと感じています。
外出自粛による他者との接触制限や、リモートワークなど生活様式の変化が、周囲とのコミュニケーションの在り方を変えたからでしょうか。
コロナ前は職場の上司、同僚、友人・知人との関係についての相談が主だったのですが、コロナが五類に移行した頃からは、家族や親族に関わることが多くなってきました。
コロナを理由に、今まで儀礼的に行ってきた付き合いをやめてスッキリできた半面、より身近な人たちと深く向き合うことになり、新たな悩みが発生しているのかもしれません。
それに加え、他国の紛争や円安進行、少子高齢化など社会情勢の変化に伴い、将来に対する不安を持っている人も増えてきたように感じます。
先が予測できない今だからこそ、その存在が当たり前と思っている家族やごく親しい人たちとの関わり方を見直すことが必要です。そして、お互いが理解や共感を深められるような、コミュニケーションが大切になってくるのではないでしょうか。
自分の思いを伝える方法
長く生きていれば、「自分が見聞きしてきたこと、教えられたことが世の中の正解」という思いが強くなっていく人が多くなるのかもしれません。特に家族であれば、自分と同じ思いを持っていて当然だと疑わないでしょう。
しかし、それは必ずしも相手にとっての正解ではありませんし、時代とともに答えもどんどん変化していきます。自分の思いだけではすれ違いが生じ、周囲の人から理解されることも、また理解することも難しくなるかもしれません。
私は前職で秘書の仕事をしていました。役員のお客さまである地主やゼネコン、法律事務所の担当者らと話をする機会が多くあり、不動産事業の関係者は特に家族や地域の住民との結び付きが強いと感じました。
その頃の経験も踏まえ、周囲の人とより良好な関係を築けるようなコミュニケーションについて、話していきたいと思っています。