【特集】非住宅ではじめる 遊休地活用ビジネス 第四弾①

土地活用その他建物#土地活用#テナント#遊休不動産

 遊休地活用ビジネスの注目ポイントは、収益性の高さだけでなく、利用者の生活を豊かにする多様なサービスにもある。そこで今回は、搾りたてのフレッシュジュースが飲める進化系自動販売機、24時間365日対応のクリーニングロッカー、低リスクでスペース貸しを始められるレンタルスペース検索サイト、これら3つのトチカツ系ビジネスを紹介する。

注目を集めているテナント・土地活用ビジネス
豊かな暮らしを作る遊休地活用

多種多様な遊休地活用方法を紹介する。

消費者の日常的な需要に着目

 今回紹介するトチカツ系ブランドは、テナントの空きスペースや駐車場の一角などの小さなスペースでも収益化を狙えるビジネスだ。加えて、本業の空きスペースで多様なサービス展開をすることにより、相互送客などのメリットもある。
 IJOOZが展開するフレッシュジュースの自動販売機は、通常の飲料自動販売機と異なり、ジュースの製造過程が観察できるため集客装置としても機能する。これまでは商業施設や観光地などでの設置がメインだったが、最近では駐車場の空きスペースやオフィス街などにも積極展開しているという。マシンの購入やオーナー業務が不要なため、手間要らずの遊休地活用ビジネスとして注目を集めている。
 Quicknineは、クリーニング店の課題である店舗人件費の削減にアプローチしたサービスを提供している。自社開発のアプリを活用したクリーニングロッカーを用いると、24時間365日クリーニングの受け渡しができる。クリーニング店やコインランドリーの空きスペースに主に導入されており、利用者の利便性向上と空きスペースの活用を両立している。
 友安製作所が運営する「カシカシ」は、目的に合ったレンタルスペースを手軽に探せる検索予約サイトだ。スペースのサイト掲載は無料なため、オーナーも手軽に利用できる。近年、レンタルスペースの利用目的は多様で、会議やセミナーといった従来の法人利用に加え、誕生日会や推し活など、趣味目的の個人利用が増加。同社はそのニーズに合わせたサービスを提供している。
 遊休地活用ビジネスは、消費者の日常生活で生まれるニーズにうまく対応しているケースが多く、近隣住民の需要を見極めることで狭小スペースの収益化も可能となる。

進化系自動販売機 IJOOZ

34カ国で2000台以上稼働する進化系自動販売機
好立地への出店で日商14万円を記録

IJOOZ(埼玉県川越市)
ゲヴィン・リーCEO(37)

高コスパで幅広い層から支持

 フードロボティックやAIを活用した「IJOOZ」は、新鮮なオレンジジュースを自動的に搾り出すことができる進化系自動販売機だ。ユーザーが購入ボタンを押すと搾り機が作動し、45秒で搾りたてのオレンジジュースが完成する。ジュース1杯に4個分のオレンジが使用されており、砂糖や水などの添加物は一切含まない。価格もリーズナブルで、他社が1杯200mlを500円で販売するところ、同社は1杯280mlを350円で提供。高品質なジュースとコストパフォーマンスの良さからIJOOZは老若男女に受け入れられ、リピート率は約70%に及ぶ。 

▲45秒で搾りたてのオレンジジュースを提供

 IJOOZは2016年にシンガポールで誕生し、現在は代理店を含め東南アジアやヨーロッパ、南米など世界34カ国で2000台以上が稼働している。

 IJOOZ社が製造する生搾りジューサーが日本に初めて上陸したのは2019年で、当時は他社ブランドにマシンをOEM販売する形をとっていた。しかし、日本にフレッシュジュースの文化を本格的に作るべく同社は2022年に日本法人を設立し、翌年から「IJOOZ」というブランドでFC展開を開始した。現在日本では、関東と関西を中心に400台以上を展開している。

 マシンのサイズは縦225センチ、横125センチ、厚さ89センチと一般的な自動販売機より若干大きいが、1坪から設置可能。集客効率を高めるため、商業施設や観光地、駅構内など人通りの多い場所に出店してきた。家族連れやサラリーマンも多数利用するため、最近は駐車場の空きスペースやオフィス街などにも積極展開している。

 また、ジュースの製造過程が観察できるIJOOZは集客装置として機能するほか、客単価が350円以上となるため通常の飲料自動販売機より高売上を見込める。実際、道頓堀に設置したマシンは1日400杯を販売し、日商14万円を記録した。オレンジの補充やマシンメンテナンスなど、日々の業務は同社が請け負うためオーナーの業務はない。オーナーの負担分は電気代のみで1カ月あたり1万数千円ほど。マシン購入の必要もない。オーナーへの還元率は10%(立地により変動)となっている。

 初期投資のリスクがなく、移設も簡単なことからIJOOZは土地活用ビジネスとしても注目されている。
 同社は日本でフレッシュジュースの文化を広めるため、1~2年後に1000台稼働を目標にしている。

(2024年8月号掲載)
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