海外各都市の不動産投資

賃貸経営不動産投資

第118回 アメリカ・シカゴの不動産事情

摩天楼がそびえる大都市

 米国中西部、ミシガン湖西岸に位置するシカゴは、19世紀から栄え続けている大都市です。都市圏人口は全米で3位、都市別の域内総生産(GRP)も世界で十指に入る、堂々たる世界都市の一つです。シカゴ都心部の摩天楼はニューヨークと並び称される存在で、建築、美術、学術、スポーツなど、あらゆる分野で全米、全世界にいい影響を与え続けています。

安価かつ高い利回り

 米国の多くの都市では、好景気や低金利の時期に不動産価格が一気に上がり、その結果、賃貸利回りが下がってしまうことが多いです。一方シカゴでは、不動産価格が急速に上がることも、下がることも少なく、安定的に推移する点が特徴的です。それは、冬季の厳しい寒さにより転入人口と同じくらい転出人口も多く、賃貸空室率が5~7%と全米平均に近い水準であるためです。

 意外なことに、シカゴの不動産価格はニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコなどのライバル都市と比べると半分以下の水準です。それでいて賃料は大差がなく、賃貸経営において高い利回りが期待できます。

 また、大都市であるがゆえの良質な賃貸管理会社や、日本語が通じる税務・法務の会社も多数存在します。米国の中で、日本人の賃貸経営スタイルに向いた都市の一つといえるでしょう。

区分・一棟集合住宅が人気

 シカゴは大都市なので、郊外の戸建てや一棟もの、都心周辺のコンドミニアムなど、多様な選択肢があります。シカゴのあるイリノイ州は固定資産税率が高く、戸建てを保有して賃貸に出すと税負担が重く感じられます。

 そのため、区分コンドミニアムか、近郊にある2〜3世帯以上が住める一棟集合住宅が、投資家に人気です。特に前者は20万ドル台から物件が見つかり、実質利回りも5%近く出ることが多いので、初めての米国不動産投資に向いています。

 シカゴには、大リーグのカブスとホワイトソックスの2チームがあり、特にカブスには鈴木誠也選手に加え今永昇太選手が加入し、日本でも活躍が期待されています。カブスのスタジアム近辺、特にリンカーンパーク、レイクビューなどは優良な住宅地で、プロフェッショナル層が多く暮らしています。家賃アップも値上がり益も狙いやすく、投資に向いたエリアといえます。


集合住宅が並ぶシカゴ市街地

PROFILE

アジア太平洋
大家の会  代表 鈴木 学

海外不動産に精通し、6カ国語を操るアナリスト。国際不動産エージェントの取締役としても多数のセミナーを主催する。自身も6カ国で物件を所有し、投資・経営を行うグローバル家主。

(2024年5月号掲載)

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