【特集】非住宅ではじめる遊休地活用ビジネス 第三弾:①貸会議室

土地活用その他建物#土地活用#テナント#レンタルスペース

 6月号に続き、立地やニーズに合わせたさまざまなテナント、遊休地活用ビジネスを紹介する。今回は、オフィスビルの遊休フロア活用や、注目ビジネスの1つであるトレーラーハウス、狭小地活用のスマート自販機、環境に配慮した洗剤を使用しないコインランドリーを紹介する。

最新のテナント・土地活用ビジネスのトレンド
社会貢献につながる遊休地活用

2024年の遊休地活用の最新トレンドを紹介する。

ニーズに合った活用法

 空きテナントや遊休地の活用は地域や社会に貢献ができ、オーナーが得られるメリットも多いと考えられる。

 たとえば、オーナーが住宅地周辺に土地を持っている場合、コインランドリーと相性がよい。コインランドリーは家事の時短になり、花粉やダニなどのアレルギー対策にも効果的で一定の需要があるのだ。wash+は、洗剤を使わず、イオンの力のみで洗い上げる洗濯技術で特許取得した。これにより、肌が弱い方も利用でき、環境にも配慮したコインランドリーを展開しているのが特徴だ。

 また、建設工事費が高騰している中、注目が集まっているのがトレーラーハウスだ。トレーラーハウスは、車両扱いとなるため、不動産に関わる税金や建築確認は不要となり、住宅、店舗、事務所に使えるなど、用途が幅広い。ヒーローライフカンパニーは、トレーラーハウスをホテルとして活用し、工業団地や工業地帯のロードサイド沿いに施設を構えた。出張者やメンテナンス業者など長期滞在者のビジネス需要をターゲットとして、安定的な収益が見込めるようにしている。

 昨今、持続可能な社会に向けて「SDGs」の取り組みが始められている中、スマリテは有人店舗の人手不足や規格外商品の流通、廃棄ロス削減を目的として、国内初のシステムとスマート自販機を開発した。これにより、過疎地域における買い物不便の解消などにもつながる。

 また、この後に紹介するTKPは、オフィスビルの遊休フロアの活用を「空間再生ビジネス」と掲げ、会議室や宴会場にするなど、不動産オーナーと安価に会議室を借りたい法人をマッチングする独自のビジネスモデルを広げ、空室対策としての活用に有効なビジネスを展開している。

貸会議室 TKPガーデンシティ 

ビルの遊休フロア、会議室に転換で新マーケット創出

「空間再生」ビジネス展開

TKP(東京都新宿区)
川野貴輝社長

 同社は昨年11月1日、大阪駅から徒歩6分の「梅新第一生命ビルディング」11階に、「TKP ガーデンシティ PREMIUM 大阪梅田新道」を開業させた。

 同施設は、高い機能性を備えた最高クラスのオフィスバンケットに位置付けられる。総契約面積は1127㎡で、全5室の大小様々なホール・会議室を備える。最大のホールは500㎡あり、会議や研修だけでなく、宴会やイベントなどの多様な需要に対応する。

 同施設は、西日本最大のターミナル駅である大阪駅をはじめとする7駅が利用可能なロケーションにある。現在大阪市では、大規模な再開発が進行しており、大型オフィスビルや商業施設等の建設による街の進化が加速している。2025 年には大阪・関西万博も予定され、今後さらにビジネスでの需要が増していくと期待されている。

 同社は、オフィスビルの遊休フロアに、「テナント」として賃貸し、会議室や宴会場などに転換、法人に時間貸しするという独自のビジネスモデルを確立させた。物件の有効活用を図りたい不動産オーナーと、低コストで会議室を利用したい法人をマッチング。新たな市場を創出した。2005年の設立当初は、建替え直前のビルを開拓し展開してきたが、現在は新築ビルへ入居するケースが多いという。

 同社が展開している会議室は、大型・新築のオフィスビル内の「ガーデンシティPREMIUM」はじめグレード別に6つのバリエーションを有する。累計約3万社の法人顧客を有する。

▲全国の法人需要を安定的に獲得

 現在、同社が展開している貸会議室は、全国で230施設以上、14万坪超。この他に、ホテルはじめとする宿泊事業なども展開している。
2021年2月期以降、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により業績は一旦後退し、新規出店等も抑えてきたが、足元業績は回復基調にあり、事業拡大に向けた出店再開や大型増床など成長回帰に向けて本格的に動き始めた。

 同社は今後の事業拡大に向け、最大テーマとして貸会議室を中心としたスペースの確保を挙げている。既に2024年度に向け、東京・大阪のビジネス地区を中心に新規出店案件や増床計画が挙がっているという。

 同社は貸し会議室やレンタルオフィスのフレキシブルオフィスをコア事業と定め、ホテル・旅館の宿泊施設、イベントプロデュース、人材派遣など周辺事業を準コア事業、ノンコア事業としているが、コア事業に注力し選択と集中を実施する。周辺事業はコア事業との組み合わせで、「例えば宿泊と研修を組み合わせた施設の提供など、企業の需要に合わせたサービスを提案していく方針」(河野社長)だ。

(2024年7月号掲載)

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